胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

世界の果てのこどもたち

世界の果てのこどもたち

世界の果てのこどもたち

 いっき読み。面白かった。
 3人の女の子がたどる戦中戦後の道。
 この本の中にあるのは、近隣の国が国内同士が憎しみ合って戦い殺し、奪い合う。
 そういう歴史が描かれている。
 戦争が終わっても差別し続ける。
 人間はこうなるのか。
 自分と家族を守るためには、鬼にもなれるのか。
 軍隊に入れば人を殺すことが善い事になるのか。

 茉莉が家族を持つことを怖がる意味がわかる。
 子供を持つのが怖い。

 でも、みんな忘れていく。
 前を向いて歩いて行かないといけない。
 成長していき、豊かになる。
 その中でこぼれる人々。
 そうして、また同じことを繰り返す。
 本当に忘れているからか。
 残忍な本性を秘めながら生きている私たち。

 胸がどきどきして、落ち込みました。
 こんなことをわかりやすくきちんと書いている人がいるのだと。
 たくさんの人が読んでくれればいいと思いました。

 今また、ヘイトスピーチがあります。
 私たちは誰かを敵にして恨んでいかないと、自分を生きられないのでしょうか。