茶柱。

2008-02-15 最低の詩

 最低の詩。

動悸が激しい。止まらないんだ。

君と袂を別ってから。

こんな感情が俺にあったなんて知らなかった。

ふと一人になるとだめなんだ。苦しい。

そんな言葉で片付けられない何かが心に居る。

どうしようもない。孤独な夜がこれで五つを重ねる。

こんなに一日が、一時間、一分一秒までもがつらい。

なんでこんな事になったんだろう。

初めての感情に俺はただ動きを止めるしかないんだ。

でもいくら遅かろうが刻は止まらない。

すべては俺のせい。

君は何も悪くない。

俺は君に何をしてあげれたのかな。

苦しめてごめん。

そんな事ばっかり脳裏をよぎるよ。

ただ傍にいれたら幸せだった。

そんな事がそもそもの間違いだったよ。

今更ながらそう思う。

どこまでも子供で、けど大人でいようとしてる馬鹿野郎だ。

あの晩泣きすがってでも君を置いていくべきじゃなかったのかな。

けどできなかった。普段は子供のくせに。

君に伝えたい事は山ほどあるのに。

それもできずにその場を去ってしまったよ。

後悔と苛立ちだけが残る。

けど

泣いてすがってもまた同じだよな。

同情じゃ辛すぎる。

それじゃ自分の幸せだけを考えていると同じだよな。

君は傍にいて欲しいんじゃなく幸せを求めていたのに。

それに気づいていながら何もできない俺を笑ってくれ。

君の求めている事はわかっているのに。

抜け殻なんだ今の俺は。

驚くくらいに空っぽで、なにもない。

君が埋め尽くしていたんだいつの間にか。

前以上にそう思う。ただ虚しくて苦しい。

この世の中に何の価値があるかな。

鳴らない携帯を握りめるだけ。

こんなに苦しい事がある事なんて。

自分が死んでしまったんじゃないかなんて錯覚さえ起こしてしまう。

独りよがりの幸せに浸ってた俺を許しておくれ。

君を幸せにできると思っていたんだ。嘘じゃない。

ずっと手を握っていけると思っていたんだ。

君と共に人生を歩んでいけるって。

君はいくつのサインを出してくれたのかな。

俺は全然気づいてやれなかったよな。

こんなに矮小な自分が嫌になる。

君の告げた言葉ひとつひとつが心に突き刺さる。

動悸が止まらない。

いまだに現実が掴めないままでいる。

まだ一週間も経っていないのに。

優しい君は泣いてくれているかな。

いつも君は優しくないなんて言っていたね。

そんな事はない。君が優しいのは誰よりも俺が知っている。

君は俺を思いやってくれたね。

俺が誰よりも君を好きだって知っていたから。

だから俺は涙をこらえたよ。

君はきっとそれを馬鹿だと云うけど。

安心させてやりたくて。大丈夫だって強がってみせたんだ。

俺は最低の嘘つきだよ。

ただ逃げてるだけの臆病者さ。

怖いんだ。

こんなに想う君への気持ちが風化していくのが。

人間は忘れてしまう生き物だから。

君は友達になんて言っていたけど。

俺にはやっぱりできそうにもないんだ。

友達になってもまた好きになる。

この今の気持ちを忘れたとしても何回でも蘇る。

何回でも好きになる。

それが辛い。

本当は君の幸せを見守る中で嫉妬も抱いている。

君が他の誰かとなんて考えると張り裂けそうだ。

怖いって思われるだろうけど。最低の男だ。

君はいつもこんな私のどこが好きって言っていたね。

よく俺は答えあぐねていたけど。

今なら言える。

君の笑顔が好きなんだ。

君の悲しみの深さを一瞬でも拭い去るあの笑顔が。

目を閉じると瞼の裏に焼きついているんだ。

たまらなく好きだったよ。

君を笑わせてやろうと必死だった。

君が誰よりも悲しみを抱えていたから。

それを忘れさせてやりたかった。

けどできなかった。

結局は君にまた悲しみを残してしまったのかな。

俺は一生後悔するだろう。

君のために始めた仕事も今や何の意味もなさない。

この部屋に居る事さえ苦痛で。

君の元に駆けつける為のこの部屋で。

君の元に駆けつける事のできなくなったこの部屋で。

俺は最低の詩を書いている。

君に届く事のないこの詩を。