年末だな

 命日の2日遅れで、弟の墓参りに行ってきた。 いわゆる法事は、命日に行わなくてもよく、前後の都合のよい日に行えばよいのだ。 早いもんで、19年になる。 彼女と一緒に墓参りをし、帰りに彼女のおじさんのところに行き、おばさんの具合が悪いからお見舞いにゆくことになっておった。 付いて早々、入り口で、人が居って忙しない雰囲気だった。 おばさんは、数年前から具合が悪く、在宅介護になっていた。 それがここ数日、寝たきりになってしまい心配だと、彼女に連絡をしてきた。 

 俺は、一度しか会っておらんが、物怖じする方ではないので、行こうと言われれば付いて行く。 介護のケアマネージャーと、娘さんが居った。 意識がなく、危ない状態になっていた。 入って早々、「失礼ですが、どなた様ですか?」 と聞かれる。 当然だよな、会ったことないんだからさ。 こんな時に自己紹介っていうのも、ばつが悪い。 そこから、4時間ほど、そこに居って、順番にやってくる家族の人を迎えて、挨拶をすることになるのだ。 いずれ、挨拶はせにゃならんかったけれど、このシュチュエーションは考えておらんかった。 

 そして、翌日、おばさんは亡くなった。 

 通夜、告別式に日取りを気にしておったら、今度は、彼女のお父さんが癌だと連絡を受ける。 身体の調子が悪いとは、聞いておったが、年末押し迫って色々あるもんだ。 病気になると、本人も大変だが、家族も大変だ。 それは、経験からよー判る。 お母さんの気性で、入院すれば毎日通うであろう。 

 生きておれば、色々起こることは、山あり谷ありの人生から知っている。 この手のことには、免疫が出来ておる。 何事も、収まらないことは何もなく、収まるべき場所は、用意されておるのだ。 気にするに値しない。 俺の出来る手助けをやればよいのだ。