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音楽と社会フォーラムのブログ

2015-06-02

第12回研究会の内容を掲載いたします!

 九州地方梅雨入りしました今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。事務局の枡田です。


 2015年3月28日(土)、午後2時より東京大学本郷キャンパスで行われた第12回研究会におけるご報告およびディスカッションの概要が届きました。ご報告者の松本奈穂子さん、まことにありがとうございました。以下に掲載させていただきます。


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音楽と社会フォーラム 「オスマン朝楽譜」 報告

遅くなり申し訳ございませんが、発表の報告をいたします。
 
 今回発表の場をいただきましたのは「オスマン朝楽譜」についてです。採択中の科研テーマ「19世紀末から20世紀初頭におけるトルコの音響文化」における研究成果の一部をご紹介させていただきました。
 はじめにトルコ文化の重層的な歴史的背景について触れた後、楽譜の記載事項の理解に必要な旋法(マカーム)・音列・リズム型(ウスール)などのトルコ古典音楽理論の骨組みを簡単にご紹介しました。
 トルコ古典音楽は基本的には現在でも口頭伝承を旨としますが、音楽院などでの教育では五線譜も併用されています。19世紀以前にはアラビア文字の並び方にあわせて右から左へと五線譜上に音符を記した17世紀のアリ・ウフキー(1610-1675頃)の楽譜や、カンテミルオウル(1673-1727)、ハンパルスム・リモンジュヤン(1768-1839)らをはじめとして文字譜などで作品を紙面に記録する試みがいくつかありましたが、そうした楽譜伝承の中心となることはありませんでした。
 五線譜の導入が本格的に始まるのは、1826年マフムト2世によりメフテル(オスマン朝の伝統的な軍楽隊)が廃止され、西洋式軍楽隊が導入されると同時に西洋音楽教育も開始されてからのことです。楽譜出版が始まるのは1970年代以降で、初期の楽譜ピアノ演奏用に多声化された、西洋音楽トルコ古典音楽の折衷型とも言えるものでした。これらは基本的にピアノを所有する富裕層が購買対象であり、トルコ古典音楽伝承のために用いられたものではないと考えられます。
 当初五線譜上には記されていなかった微小音程の考案は1893年より発刊の『マールマート』誌付録楽譜47号裏表紙記載にも見られるように、徐々に行われていきました。トルコ民族主義が高まる20世紀に入ると単旋律の楽譜が多くなり、五線譜トルコ独自の文化に改変する試みが見られ始めます。トルコ古典音楽名曲をできるだけ正しい伝承に基づいた形で五泉譜上にとどめようという意図は1917年設立の旋律学校内のラウフ・イェクターを代表とした編纂部門により後に出版されはじめる『旋律学校全集』に結実されていきます。
 こうした変遷を持つオスマン朝楽譜からは、西洋音楽トルコ古典音楽の様々な折衷形態を見て取ることができます。両者の共存は教育や上演の場でも見ることができ、音楽学校の教育プログラム演奏会曲目、演劇を中心とした興行ポスターの演目に両者も併存している例が多数認められます。こうした教育指針や演目などとともに楽譜の変遷も見ていくことで、西洋音楽トルコの伝統音楽とどのような相互影響を与え合い、社会的にどのような近代化や西洋化、民主化と結びついていったのかをさらに検討していきたいと考えています。
 また、楽譜を検討する過程で多く目にした曲種である行進曲も、スルタンを称揚するものから後にトルコの初代大統領となるムスタファ・ケマル・アタテュルクを謳ったものなど、作曲年によって権力の移動や民主化、近代化の波を見ることができる点から時代を写す鏡としての機能がある極めて重要な曲種の一つであると考えており、さらに研究を進めていきたいと考えています。
 参加人数は少なかったのですが、アラブ音楽の粟倉宏子先生、アゼルバイジャン音楽の浦本裕子先生など西アジアご専門の方々にもおいでいただくことができ、たいへん心強いサポートをいただきながら発表を進めることができました。トルコ語の創出プロセスや現代トルコが抱えるマイノリティ問題、トルコ共和国内包する西洋的要素の数々などにも話題が広がりました。
 微小音程を五線譜上に示すシステムに関するインドトルコとのアプローチの差や、第一次大戦中に設立された旋律学校の経済的基盤などに関わる、様々なご専門の方々からの多様な視点からのコメント、ご質問に、改めて考えるべき余地がまだまだたくさんあることを実感させられ、たいへん良い機会を与えていただけたと心より感謝しております。お集まりくださいました皆様、本当にありがとうございました。引き続きご教示賜われれば幸甚です。どうぞよろしくお願い申し上げます。  (松本奈穂子)
                                    

2015-06-01

I-house program on "Hawaii as Japan's Paradise" June 3

関東地方では暑い日々が続いております。みなさま、おかわりなくお過ごしかと思います。事務局の枡田です。

本フォーラムのメンバーであります、早稲田みな子さんより、クリス・ヤノさんのフォーラムのお知らせが届いております。

詳しくは、以下のファイルをご参照ください。

ふるってご参加いただければと思います。

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2015-05-31

上映会とトークセッションのお知らせ

汗ばむ日々が続いております。いかがお過ごしでしょうか。事務局の枡田です。

本フォーラムのメンバーであります、早稲田みな子さんより、下記のような情報が届いております。
ふるってご参加いただければと思います。

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このたび、下記の要領にて、映画 「隠れた遺産」 の公開上映会を開催することになりました。
カリフォルニアから二名のゲストを迎えての映画上映+トークセッショという構成です。
映画は、第二次世界大戦中の日系アメリカ人強制収容所における日本芸能活動に焦点を当てたドキュメンタリーです。
私も語り手として少し登場します。
ゲストは映画を制作した日系三世のシャーリー・ムラモトさん、映画に登場している日系二世、タカヨ・ツボウチさんです。
同志社大学の上映会以外は、私は司会をつとめます。
芸大での上映会では、シャーリーさんによるお箏の演奏もあります。
お時間がありましたら、ぜひお越しください。

6月25日(木)
武蔵野美術大学鷹の台キャンパス)12号館 201教室 16:30〜18:30
映画上映+ディスカッション
無料・予約不要

6月26日(金)
上智大学 中央図書館8階L-821号室 17:00〜18:30
映画上映+ディスカッション(使用言語:英語)
無料・予約不要http://dept.sophia.ac.jp/is/amecana/en/lecture/http://dept.sophia.ac.jp/is/amecana/lecture/

6月28日(日) 日本移民学会 年次大会
早稲田大学所沢キャンパス101号館 201教室 14:15~16:30
映画上映+ディスカッション
非会員大会参加費:1000円
* 事前申込は必須ではあ りませんが、大会企画委員のメールアドレス(2013jams@gmail.com)
に、氏名・所属・連絡先を添えてあらかじめご連絡いただけましたら幸いです。

6月30日(火) 東京藝術大学音楽学部 特別講座
東京藝術大学 5号館 109教室 16:30〜18:30
映画上映+ディスカッション+筝演奏
無料・予約不要

7月1日(水)
同志社大学 今出川キャンパス 15:00〜16:30
映画上映+ディスカッション
担当: Juliet Carpenter 教授
(具体的な場所がまだわかりません。こちらにいらっしゃる予定の方は早稲田までご連絡ください。わかり次第、折り返しご連絡します)。

上智芸大での上映会のチラシを以下に掲載しました。

興味のありそうな方に、情報をお知らせいただけると助かります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

早稲田みな子

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2015-04-27

『発表会文化論』書評会のお知らせ

横浜は暑いくらいの陽気です。いかがお過ごしでしょうか。

 今回は、本フォーラムのメンバーであります、早稲田みな子さんからのお知らせをご紹介します。

 フォーラムの研究会において早稲田さんにご紹介いただいた、『発表会文化論:アマチュアの表現活動を問う』(宮入恭平 編著、青弓社2015年)の書評会が開かれることになりました。詳しくは以下をご参照ください。

 ふるってご参加いただければと思います。

よろしくお願いいたします。


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『発表会文化論』の発表会
〜『発表会文化論―アマチュアの表現活動を問う』書評会〜

日時:2015年5月24日(日)15:00〜18:00
会場:東京芸術大学 千住キャンパス 第一講義室(東京都足立区千住1-25-1)
参加費:無料
申し込み:不要(ただし、当日のレジュメの準備などがあるため、事前に参加の旨をご一報いただけると助かります。事前の連絡先:happyoukaiculture@gmail.com)

趣旨:
 『発表会文化論』の出版にあたり、書評会を開催することになりました。サブタイトルにもあるように、同書はアマチュアの表現活動について、さまざまな角度から議論を交わした本です。もちろん、あらゆる表現活動を網羅することは不可能で、当然のことながら同書で扱いきれなかった分野もあります。とはいえ、たとえ分野は異なっても、アマチュアの表現活動を取り巻く状況には共通する点が多々存在します。本書は、これまで、しばしば見過ごされてきた(あるいは自明のものとされていた)アマチュア文化の実践領域において、新しい分析の枠組みを提供していると考えています。今回の書評会は、本書で議論された「発表会」という形式を意識しつつ、ここで提示された新しい問題構成とその分析について、さまざまな研究領域、さまざまな世代の研究者を交え議論をしようという試みです。
 
 まず、同書で取り上げることができなかった分野を専門にしている研究者や同書に興味を抱いた大学院生がコメントを行ないます。そして、それぞれのコメントを受けて、執筆者には報告ごとに応答してもらいます。そのうえで、会場のみなさんとディスカッションの時間を設けたいと思います。

 この書評会はどなたでもご参加いただけます。事前に『発表会文化論』をご一読いただけると幸いですが、「予備知識」なしでの参加も歓迎します。ぜひご参加下さい。

登壇者:

タイムテーブル:
15:00〜15:10 書評会の主旨説明(毛利)、『発表会文化論』概要説明(宮入)
15:10〜16:10 報告 吉澤、飯田、浅野)+執筆者の応答
16:10〜16:20 休憩
16:20〜17:20 報告◆聞盒供調、今井)+執筆者の応答
17:20〜17:50 フロアとのディスカッション
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主催:トランスアジアポピュラー音楽研究会+東京芸術大学 毛利嘉孝研究室
共催:KoSAC(Kokubunji Society for Arts and Culture)
問い合わせ:mouri@ms.geidai.ac.jp(毛利)

2015-04-04

演奏会のお知らせ

いよいよ新学期です。いかがお過ごしでしょうか。

 今回は、本フォーラムのメンバーであります、井上貴子さんからのお知らせです。

 小泉文夫先生33回忌の演奏会の告知を掲載いたします。井上さんも出演されるそうです。

 内容は以下のチラシをご参照ください。

 まだずいぶん先の話ですが、ふるってご参加いただければと思います。

よろしくお願いいたします。


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