23号雑感


●緊急速報 WJの超人気作、この秋 テレビアニメ化決定!!

ネットを賑わせていた噂は本当でした。
ユネスコも認める世界的文化遺産聖典「黒猫」のアニメ化が、ジャンプ誌上で正式に発表されたのです。


・原作をアレンジ! もうひとつの『BLACK CAT』の物語!!

もちろん、他の凡百のマンガならいざ知らず、優美で美しい矢吹先生の絵も、マンガ・ゲーム・アニメなどあらゆる分野の創作物が束になっているかのような重厚なストーリーも、たかが30分程度のアニメで再現しきれるものではないと思いますが、神マンガ「黒猫」をアレンジするとは実に大胆な手法を選んだものです。

アレンジには作品のエッセンスを正確にくみ取る眼力が不可欠であるばかりか、「自分だけの武器」を過不足なく盛り込むセンス、そしてなにより原作に対する深い愛情が要求されます。
あえて作品名は挙げませんが、これに失敗したばかりに、元ネタをパクったところばかりが透けて見える、ツギハギだらけの大駄作となってしまった例を、賢明な皆さんならすぐにも思い出せるのではないでしょうか?


今回の広告や公式ホームページを見た限りでは、すくなくともキャラクターデザインで大胆なアレンジがかかっていることは確認できましたが、肝心の作品の精髄ともいうべき偉大ポイントの数々がどう料理されるのか、アニメ製作会社GONZOのお手並み拝見といったところです。



●デスノート

・………………………… レムの方が生きてればよかったのにな…

自分が殺したくせにこのセリフ。
粧裕ちゃんが月くんのこんな姿を見たら、「兄は鬼子です!」といい放つに違いありません。



●ジャンプ十二傑新人漫画賞大募集!!

テニプリ COMIC SCHOOL!!

もはやすべてが金言といって過言ではないインタビュー。
読者に国家社会主義ドイツ労働者党員とかがいたら、「客観的に自分を見れねーのか! バーカ!」とかいう声援が飛んでくるんじゃないかと不安で仕方がありません。



> 1.マンガを描こうと思ったきっかけは?

> 絵が好きで、全てにおいて自分自身で作り上げれるというところに魅力を感じました。映画でいうなら、自らが、監督、脚本、演出、カメラ、美術、役者、演技もできるわけです。こんな仕事は他にはないと思ったからですね。

マンガ家の仕事って、映画でたとえるとオールラウンドプレイヤーっぽいですが、「監督、脚本、演出、カメラ、美術、役者、演技」だったら、J平マイク水野閣下アイコン集)も似たようなことをやっているんですよね。
世のマンガ家は、こんな屈辱に甘んじていていいんでしょうか?


> 2.画力を上げる為に特別な何かをしましたか?

> 鳥や花など風景は得意だったのですが、漫画の人物が苦手で思い通り描けずかなり悔しい思いをしました、そのくやしさをバネに、ひたすら根性で、プロの作家の倍以上描かないとプロを追い越せないと思いながら描いていました。

「悔しい思い」というのは指が6本になってしまうとか、そういうことでしょうか?(ところで、「かなり悔しい思いをしました」という文章を区点「、」で区切るセンスもかなり気になります)
あと、「プロの作家の倍以上」描くというのはコマ数の少なさで定評がある許斐先生にして初めて可能な大爆笑ギャグだと思いました。


> 3.アイデアなどに煮詰まったときの気分転換の方法は?

> 煮詰まっているようではプロになれません。煮詰まるな!

なんと、とても正気の沙汰とは思えないすばらしいアイデアの数々は、すべて計算ずくだったというわけですね。
てっきり、意識も理性も正気もブッ飛ぶような薬とか愛用されているんじゃないかと思っていましたよ(「とろん」とするような片栗粉とか)。お見それいたしました。


> 4.初めて作品を編集社に見せたときの思い出は?

> 1作目の持込の時、すぐ連載が決まる気マンマンでした! そこまでは上手くいきませんでしたが(笑)、物凄く気に入ってもらえて「上の人にも意見を聞くからコピーを取るよ」なんて言われ、増刊の会議に回り、2週間後には掲載が決まってました。驚いたのなんの!?

許斐先生……。自慢しているんだか、卑下しているんだかさっぱりわかりませんよ。
それにしても、初見で許斐先生の才能を見抜いた編集者さんには予知能力が備わっていたとしか思えません。


> 5.作画をする上で常に心掛けていることは?

> とにかく読者が見やすく、読み手に分かりやすいような画面を作ることを心がけています。セリフを少なくしてセリフが無くても試合シーンで見せられるような画面作りを心がけています。

本当にこれは大切なことですよね。
大ゴマばかりで画面にメリハリがない上、「動き」の表現が絶望的にヘタクソなため、セリフでサポートがなければなにがどうなっているのかさっぱり理解できないようなマンガばかり描いている某作家に、このアドバイスを叩きつけてやりたい気分です。


> 6.キャラクターを作るときに意識することは?

> 読者があるキャラクターを想像した時に、決め台詞、口ぐせ、しぐさなどをすぐにモノマネできるような人物を作ることを心がけています。あとは、一つの漫画の中でキャラがかぶらないこと、これも重要なことだと思います。

もちろん、一つの作品の中でキャラがかぶるのは御法度です。
でも、他の作品(ブチャラティとか奈良とか)とかぶるのはOKですよね? 許斐先生。


> 7.漫画のストーリーを作る上で心がけていることは?

> マンネリ化しないように、読者をあきさせないように常に新しいものと、新しいことを提供していくことです。読者の予想を裏切る、しかし期待は裏切らないような展開を目指しています。

前回の十二傑でのインフレスパイラルのときにも考えさせられましたが、読者が刺激を追い求めていった延長線上に今のテニス様があるのだとすれば、私たちは真摯に反省しなければならないのかもしれません。


> 8.最後にマンガ家を目指す人に何か一言!

> 大事なのはとにかく根性でしょう。根性さえあれば絶対プロになれると思います!! とにかく根性をもって、諦めず何度でもぶつかっていってください。

なぜでしょう? 3.の「煮詰まるな!」発言といい、なんだか今回の許斐先生のコメントって、島本先生テイストにあふれているような気がします。
許斐先生って、もっとCOOLな人(かっこいいという意味ではなく、アッチの方の意味で)かと思っていたのですが……。



●アイシールド

・泥門高校… やっぱりな 厳の奴がアメフトやってたチームか

あれ? この人、ムサシのお父さんだったわけですか。
なんとなく、お父さんは意識不明のまま入院中という設定かと思っていましたが、ベッドの上で起き上がることはできるんですね。なんだかだまされた気分です。


……ところで、これってお父さんの「X仮面作戦」(出典『炎の転校生』)じゃないでしょうね?

「すまない、厳。本当なら、復活して大工仕事に励む父さんの姿をおまえに真っ先に見せてやりたい。
 ……だが、おまえが現場で働き、父さんが病院のベッドの上からサポートするという今のやり方は……非常に楽なのだ!
 父さん、こんな楽な仕事はいままでしたことがないくらいだ。だから、もうすこし今のやり方を続けさせてくれ」
とかいうモノローグが出たらコミックスを全巻売り払いますよ。



●第14回ストーリーキング大募集!!

・そして遂に!! WJ26号(5/30月発売)から『切法師』がスタート!!

個人的には「ホライズン・エクスプレス」を連載してもらいたかったですが、それでも金未来杯では一番好みだった『切法師』にも期待するところは大きいです。


ところで、ストキン受賞者といえば、第2回漫画部門準キングに輝いたあずまけいしん(東直輝)先生の消息は、その後、どうなったのでしょうか?



●テニス様

・やっぱ駄目かぁ …シングルスじゃ ならダブルスでいくよ

いやいやいやいや!!!
それはもう残像とか錯覚なんかじゃないです! 分身の域を超えて、ドッペルゲンガーとかになってますよ!!

シャフトさんなら、きっと、
「こっ これは!!
 デイモス・ハイアラキ師匠でさえ習得できずに終わった天技!!
 “菊丸印のステップ”だ!! 残像ではない本物の一人ダブルス!!
 気をつけろ!! 菊丸バズーカが来る!!」
とか叫ぶに違いありません。



●ネウロ

・何 このカルトなページ…

フルカラーバージョンは、ムーさんのサイト「有無」にて閲覧できます。
弥子ちゃん、どんな風に飛び散るのかな?


・「謎」に訴えかける暗示(サブリミナル)画像をそこここに仕込んである

ちょうどこのコマがのっている333ページにも「ネウロ」の文字がサブリミナルされていますね。これって、コミックスでもちゃんと再現されているのでしょうか?
(たしか、「ぼくんち」の背景文字は単行本化に際して消されていたんですよね)


・登場人物

弥子ちゃんの好物はインスタントラーメンの生キャベツのせ。
ところで、インスタントラーメン(……というよりカップラーメンか)といえば日清食品の誇る永遠の定番「カップヌードル」を思い出しますが、あの中に入っている「茶色くて四角い物体」が実は肉ではないと初めて知ったときの衝撃は今でも忘れることができません。
……できることなら、一生だまされていたかったです。



●パンツ100%

・どこの学校のなんて野郎にフラれたが言え 俺が今からそいつんとこ行ってぶん殴ってやる

右島くん! 暴力で事態を解決しようとするなんて情けない。そんな中途半端なことでどうするんですか!?
ここは後腐れなく、サクッと殺ってしまうべきところでしょう!!


・ダメだって 大事な時期って言ったくせに停学にでもなったらさ…

はて? この青い地球に害をなす悪の権化を退治しようとする行動がどうして退学に繋がるのかさっぱり理解できません。
これほどのボランティア精神を見れば、どの大学でもその英雄的行為を称えて特待生の推薦枠を用意してくれるはずですよ。


・―じゃあ 次の質問 今まで見た映画の中で一番好きな作品の名前をあげてください

映画という枠で考えると、「ゴジラ」も捨てがたいですが、やっぱり一番は「アマデウス」です。
……これ、音響設備の整った映画館で見たかったなぁ。


・あの映画作った監督さんっている…?

いりません! あんなゴミクズ!!



Wāqwāq

先日、ちょっと興味を引かれて「ゾロアスター教ISBN:4791760913)」なる本を読んだのですが、この宗教体系ってなかなかおもしろかったです。由さんが「ユエ」にて、ワークワークワークなるコンテンツを作成された気持ちが理解できました。


もし、Wāqwāqが始まる前にこのゾロアスター教のことを知っていれば、私は本作品にものすごい期待を抱いていたことでしょう。……そして、今週号で終わったストーリー展開に、ものすごくガッカリしたに違いありません。
打ち切りを見据えた駆け足の展開とかいう問題以前に、作者の熱意がちっとも伝わってこない作品だったのがとても残念です。

おまけ
護神像の元ネタとなったアムシャ・スプンタ(アフラ・マズダーの容態、聖霊、陪神)の一覧

名前意味護るもの儀礼で象徴するもの
スプンタ・マンユ聖霊人間祭司
ウォフ・マナ良心動物牛乳
アシャ道理聖火
アールマティ敬虔聖域
フシャスラ・ワルヤ望ましい統治石臼とすりこぎ
ハルワタート健全聖水
アムルタート不死植物ハオマ草およびその他の草木


蜘蛛の糸はその全機能を用い いかなる命令をも実行いたします

ということで、シオくんが叶えてもらった願いは、「松田さまのケガを治して、プラちゃんと一緒に元の世界に送り返して、キクも修理して、機械が暴れないようにしてもらう」こと。
……えーと、願いって一つじゃないんですか?


それとも、山ちゃんみたいに、「もれの願いは一万じゃあ! あと一万の願いを叶えたってやー! あかんとはいわせへんで!!」とかやっちゃったんでしょうか?


・おまえのおかげで幸せでいるらしいよ

あれ? 松田さまのご友人って、下半身のパーツを間違えた合体ロボかなにかですか?



●三人の極上の士の時代、到来!!

「カイン」、「タカヤ」、「切法師」と3連続の新連載が決定。
「プルソウル」や「BULLET TIME」はともかく、金未来杯(ゴールドフューチャーカップ)で一番の話題をかっさらったといわれる「ワンダー酔拳亀太郎」の連載がいつになるのか、とても気になります。