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2009年06月29日 なぜフリーター? このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

若者に健全な職業観を植え付け、フリーターを減らすことが「キャリア教育」の大きな目的らしい。
若者と職業とのミスマッチングを減らすために、インターンシップというのがあるらしい。
そうかあ、これからは「キャリア」とか「インターンシップ」が大事なのかあ、しかし何だか最近上から降ってくる教育施策は横文字ばかりでしっくりこないなあ。おかげで仕事はやたらと忙しくなったけど、これって本当に意味のある仕事なのかなあ…
そもそも「キャリア」って言葉の定義がいまだに揺れているっていうのも変じゃない? 今までの「進路指導」と「キャリア学習」がどう違うのかよくわからずにバタバタしてるっていうのが今のほとんどの教師の実態なんじゃないか、いや、よくわかっていないのは僕だけかな?
でも、この本に書いてあることは、とっても腑に落ちるっていう感じがする。

仕事のなかの曖昧な不安―揺れる若年の現在 (中公文庫)

仕事のなかの曖昧な不安―揺れる若年の現在 (中公文庫)

この本のエッセンスは、「終章 十七歳に話をする」に平易にまとめられている。

職業意識を変えてフリーターをなくそうというのは、あまりにもムシがよすぎる。フリーターや若者の転職が増えるのは、一部は意識の問題もあるかもしれないけれど、本質は不況のせいです。不況で就職がないことくらい、高校生だってわかっています。
しかし、正社員の仕事がないのは不況のせいだけでもありません。…フリーターが増えるのは就業意識が薄いからと強調するけど、それ以前に社会構造的な問題があるんです。つまり、中高年の雇用を維持する代償として若年の就業機会が減っているのは間違いない。…リストラといわれますが、大人のうち、とくに大学卒の中高年は、本当はほとんど失業していません。…高齢者にもっと働いてもらうために、定年制を六十五歳まで法律によって延長しようとする動きがあります。そうなると、若い人の仕事が中高年に奪われるという傾向がますます強まってくる。若者には中高年にとって体力的にきびしい仕事だけがふりわけられる。…その上、不況で、自分に合った、やりがいの感じられる職場にますます出会いにくくなっている。だから、若者は正社員になれなかったり、転職する。それは必ずしも若者の働く意識が弱くなったからではない。
はっきり言いましょう。みなさんによい仕事がないのは、大人のせいなのです。

このあたりが、この本の一つのポイント。
「大人」は若者の就業機会を奪っておきながら、それを若者の意識の問題にすりかえて「キャリア教育」を押し付けているというわけか。何だかやっぱり変だよなあ。

tomtomtomtom 2009/06/30 21:09 >「大人」は若者の就業機会を奪っておきながら
 労働者としての「大人」ではなく、そういう構造の社会を是とする産業界や政治のせいなのではないかと私は思うのですが。「大人」だって働かなくては生きてはいけないのだし。

mf-fagottmf-fagott 2009/06/30 22:36 もちろん、「大人」という言葉が指すのは、個々の労働者というより、大人により作られた社会構造全体なのだと考えたほうがいいのでしょうね。