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待宵草子

2006年5月12日、金曜日。

 「西遊記【一】」

西遊記〈1〉 (岩波文庫)

西遊記〈1〉 (岩波文庫)

 フジテレビドラマ西遊記」に影響され、原作を読んでみたくなった。『李卓吾先生批評西遊記』の全訳である岩波文庫西遊記は、柔らかな語り口で書かれているのでとっつきやすい。絵本を読むような感覚で西遊記の全訳を味わえる。例えば、こんな訳。

「大王さま、おっしゃれェー! かっこいいー!」
 悟空は得意満面で、宝座にでんと腰をおろし、鉄棒を目のまん前にどんとおっ立てました。*1

 全十冊の長い長い西遊記。第一巻ではまだ三蔵法師は現れない。悟空はいかにして生まれたか。何故神通力を操れるようになったのか。斉天大聖と名乗るようになったのは何故か。悟空の痛快な暴れぶりとともに明らかにされる。
 この時代の文学の特徴なのだろうか、どの回でも情景描写に詩が用いられている。まるで文章になったミュージカルを読んでいるようだ。

*1中野美代子訳 『西遊記岩波文庫 2005.1 p.115-116

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