昨晩のたね蒔きジャーナル 5/24

今日も永岡さんがまとめてくださいました。

5/24(火)

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫の平野幸夫さんの案内で行われました。タイガース連敗脱出でご機嫌の水野さん、データを元に話さないといけないと原発事故で水野さん勉強したということでした(野球に興味のない人毎回すみません(笑))。

 まず、原発のニュース、東電は2,3号機のメルトダウン地震数日後に発生したと、「今になり」発表しました。しかし、このラジオではいつ知らせたでしょうか?原子炉の記録計などから、水位計が壊れているかどうかで、水位計が壊れていなくても、メルトダウンなのです。実際の状況は東電、この過程の間と言っています?(どちらでも大差ない?)、圧力容器の底が破損し、格納容器に燃料が落ちたものの、東電は燃料の大半は圧力容器にあり、順調に冷却、悪化しないと東電は言っていますが…(東電の言うことが信じられるか!)

 政府は、第3者機関の設置を決定、畑村名誉教授を委員長にするそうです。専門は原子力ではなく、失敗学の専門家で、仙谷氏、利害関係のない人で、事故調査の結果(JR脱線事故六本木ヒルズ)の経験のある人です。他の委員10名も決定、畑村氏の意向で決まるのですが、総理が指名するとの話もあります。事務局は、検察官を選ぶかも知れないのです。菅総理ら閣僚の聴取もあるのです。収束策、避難策を決定します。

 昨日、河野太郎さん、事故調査委員会の出来ていないことを批判していましたが、国会の元に置かないとダメ、内閣の下だと責任を取れないと言うのに、今回は内閣の下に調査委員会が、行政の中に置かれて、実態は政権の委員会に過ぎないのです。自分のことを調べる人を、内閣が公平に選べないのです。2000年の初め、雪印他不祥事企業でヒヤリハットを訴えてきた畑村氏で、「失敗学会」の人であり、しかし平野さん、畑村氏には限界のある人で、原発を致命的なものとしないと畑村氏言っており、これ以前にも事故の予兆があった(JCO事故、失敗あり)のに、原発は暴走したら制御不能ということに踏み込まないと事故は解決しない、この人事は、後世に残るものであり、チェルノブイリを越える惨事であり、政権の思惑で動いてはならない、世界も注目している、しかも事故は進行中であり、息の長い作業が要るのです。「失敗学」は人間の失敗であり、しかし、原発のリスクについて検証できるのかという指摘が水野さんよりありました。
 そして、小出先生、昨日国会に出られて、大きな反響なのです。小出先生、ずっと原発に警告してきた人で、国もどうしていいか分からないのかと平野さん言われました。小出先生、リスナーから意見殺到で、その前に、2,3号のメルトダウンについて、東電がやっと認めたこと、原子炉の冷却は安定で、放射性物質大量放出はないということ、額面どおり受け取っていいところと悪いところがあり、小出先生、最悪のシナリオで、メルトダウンで圧力容器に水があると水蒸気爆発を起こすのですが、水蒸気爆発は起きていない、最悪のシナリオは回避できたのです。

大量の放射性物質の流出阻止に動いたものの、すでにメルトダウンで、炉心に水がなく、圧力容器の底に穴があり水がたまらない、メルトダウンは確実、水は漏れて、融けたウランも出る、格納容器の底に水があり、格納容器にも穴があると思われて(水棺をやろうとして、たまった水で圧力容器ごと水没させる、しかし穴があるとダメ)、いくら入れてもたまらない水は地下に4000〜5000トンあるので、格納容器も破損して、原子炉建屋に水が入り、なら、外から水を入れて排出するのはダメで、「循環式冷却回路は無理」なのです。外付けの冷却回路も出来ず、「冷却をあきらめて、全体に覆いを作り、放射性物質の流出を止めるしかない」ことになったのです。


 国会のお話、水野さんが、福島の土壌汚染で、議員の質問に、これから福島の人がどうなるかで、ここを繰り返して欲しいとのことで、伝えにくいことで、福島の汚染は大変なものであり、被爆はあらゆる意味で危険であり、汚染地帯から人は逃げて欲しい、しかし、チェルノブイリの避難基準は800平方メートル、琵琶湖の1.2倍を無人地帯にしないといけない、しかし、日本の法律(1ミリ以上だめ)とすると、福島全域を無人地帯にしないといけない、途方に暮れるのです。これからどうしたらいいのか、政治の力が必要と言われました。

 国会議員からの反応は、特別な反応はなしで、30人の委員の中に、小出先生を招いた事実があり、それに行きがかりがある、行政監視委員会の事務局のアレンジした人の努力もある、それなりの判断があり、ここまで来たら、行政に受け止めて欲しいのです。

 福島の母親たちが20ミリシーベルトに抗議していますが、真剣に子供の避難を考えないといけない、福島全域からの全員避難が無理なら、子供だけでも避難、表面の土を厚さ5cm剥ぎ取る、子供たちが苦痛に思わず移動できる方法が必要なのです。

 小出先生、福島の親御さんの集会に出られて、発言に行ったのではないのですが、元気が欲しくて言ったものの、こんなことを招き申し訳ない、たくさんの人が問題意識を持っている、子供たちを守りたいとのことでした。


 国会のこと、ガンジーの言葉、7つの社会的な罪について、理念なき政治はダメ、人間性のない科学はダメ、金儲け(東電含め)について、道徳なき富への批判があり、原子力を許してきた日本への反省が必要とのことなのです。

 小出先生の言葉、今まで国に届かなかったものの、15分で言いたいことがいえたわけではない、しかし、周到に準備してくれた人がいた、こんな場所は2度とない(政治には絶望した)ので行って来たのです。

 事故調査委員会、検証するのに小出先生ふさわしいと平野さん言われましたが、参加する意思は小出先生ないのです。政治は、経験してきた政治は全て結論が決まり、学者の発言で何も変わらないので、国家の根本に従属させられるので、国家の協力はしないと決めてきたのです。

 今回の事態は、政治の根幹も変えているのです。マスコミに期待したいとのことでした。付け焼刃の知識で、何も出来ない、平野さん、小出先生に声を上げてほしいとの指摘がありました。しかし、小出先生の絶望を語るには、時間が足りないのです。これは、いずれ時間をかけて聞かせて欲しいと、水野さん言いました。水野さん、国会議員とは事故についてこんなに知らないのかと驚いたのです。水野さんたちのほうがよく知っているのです。小出先生、行政監視委員会立法府として行政を監視するので、行政の行ってきたことを言ってきた、犯罪は、行政、立法共にやってきた(原子力賠償法)ので、それを糾す機械なら、また行きたいのですが、議員に、行政を変える意思は感じられなかったのです。

 リスナーから、小出先生の意見を聞いた事実が欲しかっただけでは、との指摘に、国会が意見を聞いて、自分たちの責任逃れである、との答えがありました。

 小出先生、もう冷却はダメで、早い話がチェルノブイリの石棺しかない、そして、小出先生の政治への絶望は、私すら絶句しました。明日以降も、小出先生のお話をお伝えいたします。

 続いて、この委員会を取材した松井記者による報告がありました。文字化け対策などで、別途遅らせていただきます。

参院の17の委員会のひとつに小出先生出られて、行政のチェックを国会で監視するものなのです。それまで、検察の改革があり、行政チェックは最重要で、しかし普段重要ではない、普段は傍聴者が3,4人、しかし昨日は40〜50人、お坊さんも来て、ネットでアクセス殺到でダウンするほどの関心なのです。監視される側の委員、役人15人もいて、何を言われるかと戦々恐々であったのです。

小出先生以外に3人、元東芝の後藤さん、石橋克彦先生、孫正義さんと反原発の人が揃い、孫さん、線量計を持ち歩いている、新宿では役所の公表値より倍あたったと言うことです。石橋先生、大津波をかぶる場所での原発運転は正気の沙汰ではない、日本の原発地震つきで、石橋先生に、浜岡の次に危ないのはどこかと言われて、石橋先生、福井の原発銀座と言葉を選ばれました。

 議員がこんなに分かっていないのかという水野さんの見解があり、質問もストレートで、参考人の人選、小出先生他、国会で意見を述べなかった人であり、委員会の理事に、行政監視委員会、しがらみのない人で呼べた、保安院も恐れていた、自民党執行部より、なぜあんなのを呼んだという文句も来ているのです。委員長は主義が一貫しているという理由で呼んだのです。つまり、小出先生を呼ぶのにも大変なのです。

 内容が国会に生かされるかは、今まで御用学者(通したいものを通すもの)であり、今回は反原発で、菅総理も浜岡だけ止めると言い、反原発ではない、今回の委員は政府の意に沿わない人ばかりで、民主党より、この委員会に、官邸からストップがかかるかも知れないという話すらあったそうです。

 菅総理が、自分の意見と違うものを取り入れる可能性はないのです。

 今までと純粋に違う、与野党の差がなく、委員会はいいものであったと松井さん言いました。

 自民党から、小出先生を呼んだことへの文句があったこと、菅総理が小出先生の言うことを聞く可能性がゼロに近いことなど驚きました。これも、お伝えいたしました。

2011年05月24日のツイート