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みちの雑記帳

2008-05-26 逢坂剛氏らと西部劇について語る

[]逢坂剛氏らと西部劇について語る

去る23日、西部劇ファンの知人T氏に誘っていただいて、もう一人の知人S氏とともに、作家の逢坂剛氏を訪ねた。
T氏(70代)、S氏(60代)ともに西部劇についてはたいへん詳しい大先輩である。私など新参者もいいところで恐縮の極みだったのだが(西部劇ファンの集まりでだけは「若い人」「若い人」と連発される。他ではありえない状況だ)、せっかくのチャンスとばかり、同行させて頂いた。
逢坂氏とは、昨年秋、池袋西武のコミュニティ・カレッジでの公開講座「西部劇よ永遠に! 決闘の魅力」に参加してお会いしたことがあるのだが、個人的にお訪ねするのはこれが初めて。
事務所には、「ゴーストタウンの決闘」など、西部劇のポスターがたくさん貼ってあって感激した。S氏は「六番目の男」のポスターを逢坂氏に進呈していた。振り向き気味に立ったウィドマークがとてもかっこいい図柄のものだったが、S氏は「逢坂先生がお好きなバージョンではないのですが。」とことわっていた。タイトルを追うだけでもやっとなのに、ポスターのバージョンとなるともうついていけない。
昼食をごちそうになりながら、西部劇の話をする。
「決断の3時10分」のリメイク版から旧作の話へ。リメイク版("3:10 to Yuma"日本未公開)を見ているのは私だけだったので、駅のある町(「コンテンション」という町だが実在する(した)らしい)までの旅の様子を長く描いていることなど旧作と違う点を説明する。原作は、ホテルでの話のみだったということをお聞きする。逢坂氏は、旧作におけるヴァン・ヘフリンの演技がすばらしかったと評価していた。グレン・フォードのボス役については、いろいろ納得できないということになったが、リメイク版のラッセル・クロウはかなりめちゃくちゃでこっちを見たらそれどころじゃないぞと内心思った。
私も大好きな「ヴェラクルス」からバート・ランカスターの話題になり、「OK牧場の決闘」へ。同じ題材の名作「荒野の決闘」の陰に隠れてしまったが、あれはいい映画だということ。ドク・ホリディ役のカーク・ダグラスがあの映画で最も力を入れた演技は肺病の患者として咳をするシーンだったらしい(S氏による)。
ランドルフ・スコットとその一連の出演作品について。「シェーン」から早撃ちの話。そしてリチャード・ウィドマーク。「禿鷹はウィドマークなんですね。」と口をはさんだとたん、何をいまさらという空気が場に流れる。「『禿鷹の夜』の中に、『死の接吻』の殺し屋に似ているという件りがあったものですから。」とつけ足すと、逢坂氏は「ウィドマークって言っても若い人たちにはわからないからね。」と仰っていた。
というふうに、とにかくいくらでも話題が湧いてくる。3人の大先輩の間では、次から次へと映画のタイトルや役者の名前が飛び交って、知っているものもあれば、聞いたことがないものもあった(ジョン・フォードジョン・ウェインについてあまり語られなかったのはちょっと淋しい気がしないでもなかったが)。逢坂氏は、「時間さえあれば、一晩中でもしゃべります。」とのことだ。ほんとにいろいろ出まくったのだが、ぼうっとしてしまってあまり覚えていないのが、われながら不甲斐ない。
実は、氏の著書は、「アリゾナ無宿」「逆襲の地平線」と言った西部小説2作を始めとする西部劇関連のものしか読んだことがなかった。ここ最近で、急遽「カディスの赤い星」と「禿鷹の夜」と「重蔵始末」を読んだ。「禿鷹」は、主人公が独特でおもしろかった。「百舌の叫ぶ夜」は読み途中だったのだが、逢坂氏は「続きをあげましょう」と仰って、「百舌」シリーズの2作目以降を本棚からどさどさと取って、下さった。ありがたく遠慮なく頂いた。
今のところ、西部小説について新作の予定はないとのこと。西部劇関連の公開講座も次はむずかしそうで残念だ。
逢坂氏は用事があるとかで2時頃にはお別れしたのだが、その後、T氏とS氏とお茶を飲みながら、またしばらくしゃべった。

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墓石の伝説 (講談社文庫)

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