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みちの雑記帳

2014-05-24 ドラマ「ロンググッドバイ」と映画「ガントレット」の冒頭とハードボ

[]ドラマ「ロンググッドバイ」と映画「ガントレット」の冒頭とハードボイルドについて

さっき、録画しておいたNHKドラマ「ロンググッドバイ」の第5話最終回を見た。
実は、第1回のあと、2、3、4回は逃してしまって、というか、第1回をみたとき、この調子で続くのを5回見るのはちょっと飽きるかもとも思ったのだが、最後の再会シーンはやっぱ見とこうと思って録画したのだった。
画面はきれいだし、ゴージャスだし、大人だし、どっぷり雰囲気に浸かってる感じで、めちゃめちゃ人工的なハードボイルドの世界が箱庭のように描かれていて、それはそれで徹底していていいと思うのだが、
その間に、たまたま、リビングにブルーレイの機械が来て、うちにあった唯一のソフトである「ガントレット」(1977年作、クリント・イーストウッド監督・主演のアメリカ映画)を試しに冒頭だけ見てみたら、
出だしのたった5分くらいで、もうびんびんに、アメリカの、殺伐として、乾いた、豪快で、風通しのよい、これから骨太の男の活劇が始まりまっせ!という、地に足のついた前フリぶりに、圧倒されてしまった。
ハードボイルドとは何かなどと言い出すと、いろいろめんどうなのだが、、
小鷹信光氏が、「ハードボイルド以前」という著書で、西部小説のヒーローであるガンマンは、フロンティアが西へ西へと延びて行って遂に西海岸に達して消滅し、引いては西部が消滅した際、西海岸の都市で私立探偵となった、といったようなことを書いていて、それはアメリカの大衆小説パルプマガジン)のことを言っているのであって、実際にガンマンが探偵になったということではないのだが、なかなか、言い得ていると思っているわけで、
西に行き着いてしまって探偵になったヒーローは、クラムリーの退廃的な飲んだくれ探偵や、ハンターの稀代の名狙撃手として、西部に帰ってきたりもしている。
で、「ガントレット」を特に今までハードボイルドと思っていたわけではないのだが、NHKのドラマに較べたら、圧倒的にハードボイルドじゃないか、と思ってしまった。
それは一体何がちがうのか、考えてみたんだけど、「ロンググッドバイ」は、疑似ハードボイルド、こういうと言葉が悪いかも知れないが、めちゃくちゃ贅沢なハードボイルドごっこに留まっているのじゃないでしょうか。
それはなんでかというと、これはもうまったく私が思うハードボイルドっていうことに比べてなんだけど、抜け感がない、というか、風通しがよくないんじゃないかと思った。箱庭に収まっているように見えることで、息苦しさを感じてしまうのだ。
西部劇は白昼の野外、ハードボイルドは夜の都会が舞台になることが多いが、共通するのは、どちらも、乾いていて、どこか穴が空いていて風が流れているような感じがすることだと私は思っている。
私の親やその影響で子どもだった私が、日本映画でなく、アメリカ映画を好きになったのは、とにかく乾いていること、広々としていること、暑苦しくないことが、自由で格好良く見えたからで、特に命を預け合うような経験を共有した男と男が、ラスト、(画面を見る限り)連絡先を教え合うこともなくあっさりと別れる、そのそっけない関係がウエットな日本のドラマを見ていた身には、ひどく新鮮に映ったのだ。(今は、日本映画も好きです。)
そういうこともあって、なおさら「長いお別れ」の再会シーンにはぐっと来てしまうのだなと、今、書いていて思った。
ドラマの方の再会シーンでは、あの有名なセリフ「ギムレットには早過ぎるね。」は、出てこなかった(サブタイトルにはなっていたが)。おしゃれにかわしたのか、畏れ多くて口にできなかったのか、単に止めたのか。二人は言葉は交わすが向き合うことはなかった。でも、やっぱ、お互いの顔を見て話をしてほしかったと私は思った。

http://www.nhk.or.jp/dodra/goodbye/index.html

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