言語力を上げる

昨夜放送されたNHKの『追跡AtoZ! 問われる日本人の言語力』で、
日本人の言語力が低下している様子が伝えられており、
私はちょっとした危機感を覚えました。


言語力とは、単に言葉力という意味ではなく、
「自分の思考・知識・感性を整理して
 相手にわかりやすく伝達する能力」のことを言うそうです。


この番組では、文章を書けない高校生や、会議録作成に途方にくれる新入社員、
自分の技術や知識を言葉にしづらい熟練工の様子が取り上げられていました。


こんなにも言語化することに苦労しているのか、
もっと教育のあり方を変える必要があるのではという想いで
番組を見ていたら、次にドイツでの徹底した言語力強化の教育の
様子が流れてきました。


論理的に説明する能力
考えるスピードを上げる能力
自分の思っていることをすぐに伝える能力

を上げる教育に幼児期から取り組んでいるドイツ。

これらの能力が上がると、自信が生まれ、人格形成にも大きな
影響が生まれてくると伝えています。




会話では、男性の「風呂、めし、寝る」ではありませんが、単語だけでも
その場の空気で相手に理解してもらうこともありますが、
いざ自分の考えを伝える場面になったら、しっかり話をする必要が
ありますね。


また現代は、価値観が多様化し、価値観の違う相手に、
自分が何を感じ、どう思うのかをしっかり表現する
ことができないと、食い違い、伝えたつもりが生じがちです。


そのために何ができるのでしょうか?

教育のカリキュラムを見直し、もっと根本的に言語力を引き上げる
取り組みをする必要があるでしょう。

そして、もっと身近に個人個人ができることとしては、
私は、日々頭に想い浮かんでくることをノートに書き出すことだと思います。


自分が今、何を感じているのか、何を考えているのか、

これらのあいまいなモヤモヤとしたものに、言葉で区切りを作り、
論理立てて考えることで、私たちは自分をさらに知ることが
できます。自分で自分のことが理解できて初めて、人に自分のことを
伝えることができます。



『思考・発想にパソコンを使うな』の増田剛己さんが、
「ノートを書くと脳が気持ちいいのだ。なんだか同じ方向を
向いて凝り固まっていた脳が、伸びをして、ストレッチを
しているような感覚なのだ。」とおっしゃっていますが、

私も、ノートに自分の想いを書きだすと脳が酸素を一杯吸って、
のびやかになるような感じがします。

私はこんな風に思っていたのだ、と書いてみて気づくことも
よくあります。



ノートにまず自分が何を感じ、考えているかを書き出してみる。
なんて表現していいのかわからなかったら、まず、
「何を書けばいいのかわからない。」と書きだすことから
始めます。

「何を書こうとしているの?」と自問します。
「昨日あった○○について感じているいることを書きたい。」と
少しずつ書いているうちに、言葉が出てくるようになります。




自分のことを自分でまず理解する
自分のことを理解してもらう表現力を身につける、
発信力をつける


言語力とは生きる力と感じました。