Hatena::ブログ(Diary)

Tech Mom from Silicon Valley このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012-07-29 オリンピックをTVEverywhereで見て思ったこと

[][] オリンピックをTVEverywhereで見て思ったこと 13:56

アメリカでは、有料テレビ各社(ケーブル、衛星、電話会社系)が「TVEverywhere」と呼ばれる方式を熱心に推進している。アメリカの有料テレビ業界の動向については下記参照。

no title

ギョーカイ人としてその存在は知っていたが、私自身はあまりテレビを見ないので、そのありがたみがイマイチわかっていなかった。でも、今回オリンピックで、ようやくちゃんと使ってみた。

アメリカではNBCがオリンピックの権利を持っているので、傘下の8つのチャンネル(地上波+ケーブル専門チャンネル)を使ってたくさんの番組をテレビ放映している。

今回はこれに加えて、NBCウェブサイトでかなり多くのライブおよび録画ストリーミングが見られるが、無条件では見られないのがミソ。契約している有料テレビのアカウント情報を入力しないとダメ。これが、TVEverywhere。この場合はコンテンツ・プロバイダーであるNBCが、各有料テレビ屋さんからコンテンツ料金を受け取る仕組で、ストリーミングが見られる。(有料テレビアカウントがあれば無料で見られる。有料テレビは既存の月額料金の範囲で、顧客サービスという位置づけ。)

ウェブサイトでは、availableな番組が一覧になっていて、ライブも録画もいろいろ。クリックすると認証画面が出て、アカウント情報を入れると動画が流れる。これのおかげで、アーチェリー、カヌー、卓球などといった、普通なかなかテレビには出してくれない競技も見られるし、サッカーの日本対モロッコなどという、アメリカ人的にはまるで興味のない競技でもライブで流れる。これはありがたい。まさに、ネット配信の威力が発揮されるコンテンツ。

それで男子サッカーを見ていてふと思った。この試合には、アナウンサーも解説もついていない。種々の統計や情報も出てこない。画面左上にスコアと経過時間がずっと表示され、選手交代のときに誰と誰が入れ替わるかが出てくるぐらい。一応、画面は普通のテレビ放映と同じように切り替わりながら見せるし、会場の音声は流れているし、ゴールの後はスローでリプレイするが、相当に「プレーン・バニラ」な中継である。最初は違和感があったが、これはこれでよいかも、と思ったのだ。

アメリカのスポーツ番組は、解説や情報こそが面白いと思っていたのだが、フットボールのように解説がないと何が起こっているかすらわからない番組はともかく、サッカーは見てりゃわかる。昨日の女子サッカーは、解説者がアメリカのプロ女子サッカーの選手だった人で、日本選手でもアメリカのプロリーグでプレイしていた人のことは自分の経験として話をするので、これはこれで面白かったが。

だいたい、アメリカのテレビのオリンピック番組は、選手のお涙頂戴ストーリーをドキュメンタリーにして作って流すのが大好きだが、これ超ウザい。その時間、肝心の試合やアメリカ以外の選手みせろや。とイライラするのが常だったので、それよりプレーン・バニラのネットキャストのほうがいい。

なにしろ、あまりにチャンネルも多いし、どの時間に何をやっているか調べて録画するなどという面倒なことを、私ができるわけない。ずーっと録画していたら他のものが見られない。その上、お涙頂戴。そのおかげで、すっかりオリンピックを見なくなってもう何年にもなる(いつからかすらよく覚えていない・・とにかく北京は一かけらも見なかった・・)が、今回はなんとか、見ようと思えばいつでも見られるようになったので、少しは見る気力がおきた。

まぁ、私のような視聴者はテレビとしてはあまりありがたくない視聴者なので、来て欲しくないのかもしれないけれど、ケーブルには毎月すごい料金払ってるんだから、これぐらいやってくれてもよいわな。

tobosuetobosue 2012/08/10 11:47 kaifu-san
いつも楽しくブログを読んでいます。イーストベイ在住です。私もオリンピックは好きなのですが(特に水泳)、アメリカに引っ越してきてからは(2008年)、アメリカ人ばっかり、お涙頂戴とかそんなんばっかりで、Kaifuさんのようにすっかり見る気を失ってました。 ご紹介いただいたアメリカ以外のも見られるとは、いいですね。私も毎月、なんでこんなにComcastって高いわけ?!?! ってぶつぶつ文句言いながら払ってたので、すこし取り返すようにします!!!

2012-04-21 平清盛と「ソーシャルTV」の陰謀論

[][] 平清盛と「ソーシャルTV」の陰謀論 19:05

こんな記事を見つけたので、またまた「平清盛ヲタ」の私が湧いて来ましたよ。

朝日新聞『平清盛』記事へのコメントに関して - 春日太一の「雪中行軍な人生」

私は研究家でも評論家でもなく、ここに書くのは完全に根拠のない勝手な自分の想像話であることを最初に断っておく。

上記の筆者が書いているように、確かに平清盛ドラマの「画面の情報量」がハンパでない、ということを最近になって私も理解した。上記では「ハイビジョン」による画面の質のことを主に話しているが、ここで言っているのは、脚本の中に埋め込んであるお話の情報量のこと。時代劇では「史実と違う」という批判がよく出るのだが、ここでは逆に、「いかにもありえない創作の場面なのだが、実は史実がたくさん埋め込んである」ということに気がついたのだ。

例えば、お話が「源氏編」に移るときの信号として、源氏屋敷のペットである猿が最初に映し出されることが多く、これは私は「源氏は山猿(平家は海亀)」という、漫画的な記号であり演出だと思っていた。しかし、先日玉川大学の鎌倉時代に関する情報ページを読んでいたら、「当時の武家屋敷には馬の魔除けとして猿が飼われていた」という記述があり、「えー、これって本当だったんだ!」と驚いた。

このことに気がついたのは、ドラマの中で源義朝がドレッドヘアで木のぼりしているときに「ウチらの味方になってください」と三浦一族が頼みに来たエピソード、歴史上では「大庭御厨濫行」なる事件をウィキペディアで読み、たまたま郷里のすぐ近くでのできごとだったことから興味をもって、いろいろネットで資料を読みあさっていたときのこと。これもサラッと流していたら、なぜ自分の軍勢も持たないホームレス男を、「自分の手下として雇う」のではなく、「味方してくれたら自分たちは家来になります」という話になるのか、なんだかわからなかったので調べていた中でわかったこと。

あるいは、先週の話の中で、藤原頼長が家盛の件を忠盛に暴露し、その後近くの若い男の子の手を握りながら「きみはる」とさりげなくつぶやく。「ああ、新しいボーイフレンドね」としか思わなかったのだが、実はこれは秦公春という人で、赦免された殺人犯を私的に殺させた、頼長のいわば「私設:必殺仕置人」だった、という話をネットで読み、これまた「ほぉ〜」と感心したり。

史実だけでなく、伏線がものすごくたくさん張ってあるのだが、これも最初に見た時には気づかない。アメリカでは「TV Japan」というケーブルチャンネルで見ているのだが、日本語だけでリアルタイムで見るのに加え、英語字幕つきで2ヶ月遅れぐらいの再放送があるのを見ると「あ、2ヶ月前のこの話は、今のこれの伏線だったのか!」と気づいたりする。(例えば、清盛の最初の妻明子が、最初にいったん求婚を断る理由が「住吉大社のおかげで結婚できたということになるのはいや」みたいな話で、なんだかサッパリ理解できなかったのだが、これは先日書いた、「寺社勢力/タブーへの挑戦」という一連の話の一つだったのかも、と先週見て気がついた。)

要するに、サラッと見ていてもなんだかわからないネタが多すぎる。

そこで思うのが、最近はハリウッド映画でも、テンポが早すぎたり小ネタが多すぎたりして、劇場で一度見てもなんだかわからず、結局DVDやネット配信で、画面を見ながらネットで調べたり、他の人の解説を読みながら見る、という見方に「誘導」してるんじゃないか、というモノが結構あり、もしかしたら同じことを狙っているのでは?という陰謀論。

アメリカでは、映像作品のネット配信はすでに定着しており、そこにさらに、他の人とコメントを交わしながら見るという「ソーシャルTV」の機能を載せようと皆が必死になっている段階。ここなどに書いているように、ネット配信の強みは「配信」ではなく、「検索・オススメ・ソーシャル」といったネット独自機能との統合が肝だと思っている。完全にインターフェース上で統合するところまで行かなくても、今でも「視聴者はiPadもってツイートしながら見てる」ということを意識して番組を作っているケースが多く、番組そのもののネット配信がやりづらいライブ番組でも、例えば今年のフットボール「スーパーボウル」が史上最高の視聴率を獲得したのは、こうした「ソーシャル視聴戦略」が上手く行ったから、との言説がしきり。

さらに、ここに書いたように、DVDに加えてネット配信でも、出演者や制作者にきちんとお金が落ちる仕組みができているので、こうした「何度も見てもらう」方式のコンテンツが作る側のメリットにもなる。この「みんなにお金の回る仕組み」ができるまでに、ハリウッドでもすでにかなり時間と労力がかかっており、日本ではまだまだだと思うが、NHKは例外的に有料のオンデマンドもやっているし、民放よりはコレをやる意味があるだろう。

<追記:うがった見方をすれば、「定額サブスクリプション制」のNHKでは、視聴率が高かろうが低かろうが売り上げに直接の影響はなく、それよりもあとでDVDが売れたり、オンデマンドで有料視聴してくれたほうが、売り上げが増える、ということにもなる。本当にNHKの人がそこまで考えているかどうかは関知しない。>

こういう状況に慣れているので、逆に「清盛」については、番組の作りそのものは「ソレ」向けにできているのに、「ソーシャルTVプラットフォーム」のほうがついてきていないのが残念、とついつい思ってしまう。ネット配信で、ニコ動風にリアルタイムでヲタの皆様の解説や解釈が読めるとか、画面上で猿にマウスオーバーすると「馬の魔除け」という解説を誰かが書き込んだのが読めるとか、そんなふうになっていたら楽しいのに。

せめて、公式ウェブサイトでこうした種々の「トリビア」「小ネタ」「織り込まれた史実」「場面の解釈」などをソーシャル的に書いたり読んだり、関連資料へのリンクを張ったり、そんなことができる場を作るなど、「ソーシャルTV」的な使い方を促進する仕掛けをNHKも自分でやればいいのに、と思ったりする。すでに、ツイッターではtrending topicになったりしているらしいし。

ということで、実験的な試み(=陰謀)なのかも、と、暑すぎる週末、暇なのでちょっと書いてみた。

<追記>

上記で、「猿」や「大庭御厨」などにつき、参考にした玉川大学の鎌倉時代資料ページのリンクを入れ忘れましたので下記に。わかりやすい神奈川県郷土資料です。

鎌倉時代の勉強をしよう

2012-02-12 「スーパーボウルの経済学」記事アップされました

[][] 「スーパーボウルの経済学」記事アップされました 10:25

日経ビジネスオンラインで、今回はやや変則タイミングですが、SOPA話の続きということで、「アメリカのテレビにおけるフットボール」という話を書きました。話題のCM動画もいくつか紹介しています。

no title

ちなみにスーパーボウルといえば、昨日急逝したホイットニー・ヒューストンが1991年に開会時アメリカ国歌を歌ったパフォーマンスは、ある意味彼女のキャリアの最高潮だったのでは、と思う。このときは第一次湾岸戦争の最中、軍人をたくさん動員し最後にF16戦闘機が頭の上を飛ぶ演出で、アメリカ人の愛国心をくすぐるスーパーボウルの真骨頂という感じだ。その点は措くとして、このときの国歌は、演奏のアレンジもよかったと思うし、私も今見てもちょっとウルっとくるぐらいのパフォーマンスだった。(これって文字通り「stadium anthem」の極致なわけだが、stadium anthem時代が終わったとき、ホイットニーも消えていったのだなぁ、、などと懐かしく思い出したり。そんな時代の変化を乗り切って、53歳であのド派手パフォーマンスをやるマドンナってすごい、と改めて思う。)

D

2012-02-05 SOPAと「カリフォルニア南北戦争」記事掲載されました

[][] SOPAと「カリフォルニア南北戦争」記事掲載されました 19:58

日経ビジネスオンラインのほぼ月例コラムで、違法コンテンツ対策法案SOPAをめぐる、シリコンバレーとハリウッドの戦いについての記事がアップされました。

no title

ちなみに、この記事を書き終わった後に長男(高校生)に聞いたのだが、次男(小学校高学年)が当日血相を変えて「にーちゃん!SOPAって何っ!?」と彼のところに駆け込んできたらしい。次男がいつもやっているオンラインゲームのサイトがブラックアウトして「SOPAに抗議する」という画面になっていたらしく、それで彼はわけが分からず、困ってにーちゃんに頼ったらしい。長男はこういう話は詳しいが、詳しく話しても次男にはわからないので「ガバメントが悪いことしようとして、インターネット・ピープルがそれに怒ってる」という説明をしたらしい。えーと、当たらずとも遠からず(^_^;)

そういうわけで、小学生にまで知れ渡ったSOPA、というお話。

2011-09-07 Huluの記事、掲載されました

[] Huluの記事、掲載されました 12:30

予告より少々遅れましたが、Huluについての記事が日経ビジネスオンラインにアップされましたので、お知らせします。「最後の映画館主の発言が気になる」とのツイートを早速いただきました(ありがとうございます!)、ということで、これもぜひ最後までお読みください。

no title

書き終わってから、息子に「Hulu+って、有料なのに広告が出るのがウザイよね」と話したところ、また面白い話が出た。

息子「んで、広告がターゲット広告のはずなのに、全然違うんだよー。女性向けのビューティープロダクトとかの広告が出るので、『興味ない』っていうボタンをその度に押すんだけど、それでもまた出るんだよ。」

私「ほー。つことは、あんたに適したようなタイプの広告があまりとれてなくて、オバサン向けみたいな製品ばっかなんだなー。」

息子「たまに、ゲームの広告とかが出るから、『興味アリ』って押すんだけど、それでもまたビューティーが出るんだよ。やめてくれー。」

オンラインのターゲット広告はまだまだ、遠い道のりのようだ。Huluの広告は、自動車とか携帯とかの「メジャー広告主」を意識して出していると思っていたが(私は最近あまり見てないので・・)、ネットメディアの広告が崩壊しだす兆候、街の荒廃ぐあいでいえば「グラフィティ」に当たるのが、「ダイエット」「エステ」「怪しい金融」といった広告だが、Huluがその方向に落ちているのでなければいい、と願う。いやほんと、頑張ってほしいと思っているので。

nomooranomoora 2011/09/08 23:20 ライブイベントをシアターに配信する http://www.fathomevents.com/ みたいなのもしっかり軌道に乗ってそうで、米国のコンテンツ産業はたくましいですね。

YukiYuki 2011/09/09 14:14 エントリーに直接関係ない話ですみませんが、今日改装したばかりのサンノゼのMitsuwaに行ってみたら、KDDIとNTT Docomoの新しい店舗がお隣同士で入っていました。両方ともアメリカのユーザ向けのサービスを始めたところのようです。ドコモはT-Mobile、KDDIは確かSprintの回線利用だそうです。

http://www.docomousawireless.com/home

KeimegKeimeg 2011/09/12 20:03 記事拝見しました!さっそくhuluの無料1か月をためしてみることに。。iPadもあり。。本当いろいろ見てみたいと思っております。しかし、日本のhuluだと、まだまだ見たいものがアップされていないのです。字幕が問題なのでしょうか。。。felicity,
dowson's creek など昔のTVドラマなども見たいので。。字幕なしでよいので、アップしてもらいたいですねー。こちらご紹介いただいてありがとうございました!

rurinotobosorurinotoboso 2011/09/21 22:04  Hulu日本上陸してからここ三週間くらいゾッコンでございます。無線lanで家中どこでも視聴できますので、もっぱらジップロックにipodtuchをいれてお風呂で見るのが幸せです。まあ、CSやレンタルDVDに比べたら古いコンテンツが多いのですが、シーズンの最初から好きなものを好きな時にみることができて便利です。
 そとで、ipad23Gでもそこそこ繋がるのも便利です。
(ただ、最近みんなスマートフォンを使っているから..落ちやすくなってますが)