『放送室の裏』 松本人志、高須光聖 2003/7 ワニブックス

放送は聞いてません。ラジオは全く聞かないので。
松ちゃんの小学校の友人たち(40歳になろうとしている皆さん)が松ちゃんの小学校一のお笑だったこと、手先がむっちゃ器用でプラモを美麗に作成したこと…そんなことから浜田との出会いを話してます。

浜田と組む前に違う方とペアを組んでいたんですが、あるきっかけで、浜田と松ちゃんがつるむことになる。そして去られた片割れの想い(以下抜粋)。

もうね、正直
「売れへんかったらええねん、ダウンタウン
 売れんな!」って思ってました。
「このへんでええ、そんなもん、
 これ以上がんばらんでええ! 見たくない」
ふたりに対して、そういう気持ちが出てきた

この言葉を聞き、松本は…。

そして松本の想いは友人達が想像する場所ではないところに根ざしていた。

その想いは、読んだ私にはきっといつものバランス感覚が言わせた優しい嘘なんじゃないかな、と思える。



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「桜鳴」


桜の下でお酒を呑んだ事はありません。

あの可憐な桜の下で大声を張り上げたり、泥酔はしたくないです。
薄紅色の花弁を見ると「やはり死体が埋まっているから?」と浮かんできます。

日曜日の昼下がり神社で綺麗な桜を偶然観ました。
おおぶりな白い肢体が私の口の辺りまで下がってきているので、どきりとして思わず香りを嗅いでしまいました。梅とは違って香りはしませんが、何の傷もない上に一枚一枚がぴんと張って咲いているので、噛んでみたくなりました。
然し、これから桜を見る人が居るのだと、気付き、止まりました。

その後、年配の品の良い女性がやってきて教えてくれました。
「これは憂忘桜(うさわすれのさくら)と言われているんです」
「珍しい、長州緋桜という種類なんですよ」

桜を見ながらだと、知らない人とでも話が出来る不思議。
大きいからか、誰のものにもならないからか。

この雨の帰り道、桜に呟きました。「今日まで愉しませてくれて有難う」