今日から「男たちの絆、アジア映画 ホモソーシャルな欲望/四方田 犬彦」(ISBN:4582282504)読んでいます。ああ、書きたいことがいっぱい過ぎて何から書いていいかわからないんだけど、深く共感。私はまったくホモセクシャルなものを匂わせる物語に興味もないし、そういうものを自ら想像することもできるだけ避けたいほうだったんだけども、なぜか好きな映画が「男たちの挽歌」だの「ザ・ミッション」だの「レザボア・ドッグス」だのと男の絆をムンムンに感じさせるものが多かったのです。女子を極力排除した物語の潔癖感というか、むしろ排除してくれ!と思う気持ちがあって、それはなんでだろうと思っていたんだけど、この本で謎が解けそうな気がする。
どの映画の男同士にももちろん性的にホモセクシャルな意味はないんだろうけど、でも気持ちだけで情を交わす感じ、粋な感じでほんの些細な行動で分かり合うシーンとか見ると、純粋に通じてるという二人にしかわからない感覚みたいなのを感じさせてもらえて、その瞬間が好きなのですが。それは女子には立ち入れない領域で、うらやましいというよりも、自分も男だったらいいのにと思うほうが強い気がする。
関係ないけど、ザ・プラン9(特に久馬さん)には、その匂いがめちゃめちゃする。性的にはきっと女子のが好きな人の集団なのだろうけど、女子には入れない世界がある。松紳では、あんまり仲良くしても意味ないみたいに言われていたけれど、お笑いをする上では意味なくっても、あの5人は特殊なものが流れていることも魅力なので、男同士の絆を感じさせてもらいたい。吉本っぽくない、お笑いっぽくないというのも、別にマイナスではないと思う。前前から言うているけれど、ミュージシャンや役者だったらテレビに出ずともアルバムとツアーを中心にとか、映画と舞台でとかいう選択肢があるのに、お笑いだけはテレビでゴールデンで冠番組っていうゴールしかないというのは間違っていると思うし。

あ、それから、こういう気持ちと「萌え」は私にとっては一線を画すもの。そんな容易に「萌え」られないほど、神聖な気持ちであり、複雑でそして率直には言い表せないものであり、どちらかというと、そういう「萌え」的な気持ちと最も遠いところにあると信じたい。という感じは、本書の冒頭にも書かれてあり、凄く共感するところ。というか、それを「萌え」でかたずけられないという事がこの本を書かせた動機なのでは。でも、がたがた言うてもおんなじか(笑)