ホワイトデー上等。 三浦勇雄 イラスト:屡那 MF文庫J

ホワイトデー上等。 (MF文庫J)

ホワイトデー上等。 (MF文庫J)

2ヶ月連続、3倍返しな「上等。シリーズ」第3弾リリース。
ゆかりたんかわいいよゆかりたん。曜子たんかわいいよ曜子たん。
そして文七はめさめさナイスガイだった。友人とはいえ、あそこまで見返りなしに身を投げ捨てられるとは。
本作は鉄平とゆかりの成長と二人の仲の進展を描いているわけだが、同時に内界人が人の心を思い出していく様をも描いている。
絵師のくおさんはこの内界人が苦痛とのことだが、確かに1巻「クリスマス上等。」における描写を見ると苦痛にも感じる。
だが、「内界人」は人としての感情、思いやりといった心が欠落してしまった世界の人間でありながら、
外界人である鉄平らと接触することで、少しずつ本来の感情・心を取り戻していっているのである。
元々、槍ヶ岳はどちらかというと外界人寄りであったが(それでも鉄平から見ればとんでもない人間なのだろうが)、
大目玉は外界人に対する配慮・思いやりが薄かったにも関わらず、ゆかりとの接触を通して罪悪感という感情を思い出している。
本作の魅力、見所はここである。
ただ単に、熱血漢な鉄平とそれに負けずと成長していくゆかりの物語にするならば、
「クリ上。」において逆玉確定しました。ラッキーでした。ラッキーハッピーエンドでした。にすれば良いだけのこと。
それをしないというのは、鉄平とゆかり以外にも今後の物語のテーマとしてキーとなるキャラが存在するからに他ならない。

ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・つー 新井輝 イラスト:さっち 富士見ミステリー文庫

表紙が綾さんのぱんつぱんつ!(゚∀゚)
内容はえろと来てえろと来て通常と来て過去話と来て、の4本。
錦織エリやホタルの旦那の茨木圭一郎世代の話がここで来るとは!
彼らの世代の太陽のような存在だった雨音という女性の話に。
彼女もまた物語のカギを握る人物になりそうな気配。

木漏れ日の並木道 原作:F&C・FC01 作画:結城みつる メディアワークス

木漏れ日の並木道

木漏れ日の並木道

電撃大王にて連載されていたときから、その絵柄が好きだった作品。
話の内容自体も実に心温まるもので、絵・内容の両面からお勧め。

機動戦士ガンダム Ecole du Ciel(エコール・デュ・シエル) 天空の学校 第8巻 美樹本晴彦 角川書店

第2部マリー編完結。そして第3部エゥーゴ編へ突入。
突入と同時に、アスナ・エルマリートはジャック・ベアードを隊長とするハロウィン隊に。
そして強化人間となりギャプランを駆るエリシア・ノクトンと対決。
フォルマ、ヤハギまでもがティターンズに所属し、第3部は波乱の幕開け。
個人的に、巻末の岡崎昭行氏の紹介が興味深い。
彼こそ、現在のガンダム設定の中心人物であるからだ。

機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY 皆川ゆか 講談社文庫

もう7度目くらいになる再読。
今回は宇宙世紀外伝歴史学の一環で、外伝年表作成のための資料として読了。
現在、外伝作品の2冊目を購入しては時系列の手がかり部分に付箋をつけている最中。
機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」は元々力を入れて研究していたこともあって粗方下調べは終わっている状態だが、
細かく見ていくとどうにも辻褄が合わせられない部分を発見。
第11独立機械化混成部隊がキャリフォルニアベース掃討作戦に投入された後、
ブルー1号機のEXAM発動時のデータを解析すべく、クルスト・モーゼス博士のいるハミルトン基地へ移動するのだが、その直後にはニューバーン基地の警備任務に就いている。
そして翌日は、またハミルトン基地にてEXAMシステムの実験を行っている。(ニューバーン基地の警備任務を継続中であるにも関わらず)
ハミルトン基地とニューバーン基地の距離、関係にもよるがこのあたりをどう解釈すべきか。
手っ取り早いのは、オーストラリアのトリントン基地とチャールビル基地の関係と同じであるということ。
トリントン基地は核の貯蔵庫があるのだが、警備を物々しくするとジオン公国に感づかれてしまうため、
すぐ近くのチャールビル基地の戦力を増強し、トリントン基地には最小限の戦力しか置いていなかった。