機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還 第6巻 Ark Performance 角川書店

地球連邦軍特殊部隊ナイトイェーガー隊の「ヴァースキ」大尉によって撃墜されたユーマ・ライトニングは、第6環境改善プラントを脱出しようとしていたレッド・ウェイラインに発見され確保される。
ユーマがFSSに確保されたことを受け、かつてのキマイラ隊の同僚であるジャコビアス・ノードがFSSに接触する。
ジャコビアスは、キマイラ隊がオールドタイプの精鋭による「カウンターニュータイプ部隊」であったという「真実」を伝える。
真実を伝えるのも、キマイラ隊にはそれ以上のことはなく、調べる価値もないので「ジョニー・ライデン」のことも含めて、調査から手を引いてほしいという。
ユーマの処遇は、FSSでの調査を理由に地球連邦政府からの引き渡し要請を断っていたが、調査の過程でユーマがジオン公国での初期の強化人間であっただろう境遇が発覚する。
ユーマの境遇に思うところのあったリミア・グリンウッドは、レッド・ウェイラインに連邦政府の引き渡しをなんとか阻止できないかと相談する。
リミアの頼みを引き受けたレッドは、上司であるジル・ブロッケン・フーバーのもとを訪ねるが・・・。
キマイラ隊に関する新「事実」が、FSS側と再び立ち上がらんとするネオ・ジオン側とで発覚する。
特に、「ミナレット」に関する事項は、逆襲のシャアガンダムUCへのつながりをも想像させるもので、本作が両作品の前日譚とでもいうべき位置づけであることを再確認した。
ガンダムUCにおける袖付きのMS開発能力と生産能力は、第二次ネオ・ジオン抗争での敗北から3年という期間を考えると、どうにも無理がある気がしていたのだが、ここに「ミナレット」というピースがハマると、なるほど辻褄が合う。
逆襲のシャア」と「ガンダムUC」が好きという方ならば、押さえておいて損はしない作品だ。
さらには、「ジョニー・ライデン」に関する重大な事実も明らかとなった本巻は、本作におけるターニング・ポイントとなる重大な内容だろう。

ラブライブ! 第12話「ともだち」

学園祭のライブで穂乃果が倒れるというアクシデントが起きてしまったことで、μ'sの活動意義が問い直される。
メンバーの体調管理やお互いへの配慮ができていなかったことへの反省から、μ'sは「ラブライブ」へのエントリーを取り消し、その日のうちにランキングから姿を消すことになった。
病床にあって見舞いに来てくれたメンバーからその事実を知らされた穂乃果は、みんなが帰宅したあとに一人確認し、涙するのであった。
しかし、うれしいニュースもあった。
μ'sとしての活動自体が禁止されたわけではないこと。
来年度の希望者数が一定数を超えたことから、理事会でも来年も新入生を受け入れることが決定された。
これまでのμ'sの活動が成果となって実を結んだ瞬間であった。
これら一連の出来事は、穂乃果に対して慎重に行動することの重要性を認識させた一方で、これまでの積極性にブレーキをかけるという諸刃の剣の側面をもたらした。
そんなとき、穂乃果に追い打ちをかけるように、親友であったことりが留学する事実が発覚。音ノ木坂学院を離れることを聞き、穂乃果はμ'sとしての自分自身のレゾンデートルを見い出せないまでに追い込まれてしまう・・・。