御苑生の梅



御苑生(みそのふ)の 百木(ももき)の梅の 散る花の 天(あめ)に飛びあがり 雪と降りけむ


 大伴宿禰書持  万葉集 巻17−3906



庭園の沢山の木の梅の散る花が、天に飛びあがって雪と降ったのでしょう。







狂言を楽しんだその晩は都内に泊り、翌日、北鎌倉で途中下車して東慶寺に寄りました。
電車が鎌倉に近づくにつれ怪しげな雲の塊りが空を覆い始め、駅に降りた途端、冷たい風が吹いて激しく雨が降り出しました。
寒いしどうしよう・・・とツレと顔を見合わせましたが 折角なので行って、東慶寺下の喫茶店で雨宿り。
幸いコーヒー一杯味わっている間に雨は上がりました。
盛りを少し過ぎた梅の花が優しげに境内を彩り
雨上がりの、しっとりとした静かな気持のよいお庭の風情です。