夏たより

 7月に入りました。
梅雨はまだ開ける様子も無い重い空の日が続きます。
花壇のインペイシェンスもバーベナも雨に打たれて
石段に無残に散っています。
玄関周りの掃除をしていたら突然大粒の雨に見舞われて、
慌てて家に入りました。
予想の付かない空模様です。
芝も刈らぬままの庭は雑草に覆われて、
野原と化しています。
その中に痩せ地が好きという、ピンクのねじ花が
何十本もすっくりと並んで咲き揃っています。

年々増えて、今や庭全体を占領しているのです。


 重い空気の中で、
そこだけがパッと明るく辺りを払っているのは
ハイビスカスとノウゼンカズラのオレンジでした。

起き抜けの目が見つけた、夏たよりです。
夏を待ちきれずに咲き出して、
まだ勢いのある紫陽花と彩を競っています。
場違いに見えなくもありませんが、
次の季節の訪れの近さが実感できて
ちょっとうれしい朝となりました。

 ねじ花がすっかり枯れ切ったら、
芝は雑草もろとも芝刈り機にかけることに致しましょう。
放っておくと青大将が登場しないとも限りませんから。
一昨年の夏のように。