3月11日

 一年が巡りました。
金曜日から降り続いた涙雨。
今日の午後になって上がりました。
そして、あの時間14時46分18秒には
雲が切れて碧い空が見えました。
黙祷の鐘が鳴り渡ります。

祈りの後に
空を見上げました。
やわらかい真綿のような雲とやさしい空の色。
咲き始めた紅梅とふくらみ始めた木の芽が靄やっています。

穏やかな早春の風景です。


 でもあの天上の彼方からこの地を見下ろす方々の目に
痛めつけられた故郷はどのように映るのでしょうか。
復興は進んでいると思われるでしょうか。
彼の地に残してきた大切な方々が元気を取り戻していると
思われるでしょうか?
心に安堵感を持つことがお出来になるでしょうか。
応えは否だと思うのです。


 地上の私たちはこの一年間に何をなしえたのでしょうか。
苦難に直面していらっしゃる方達の痛みを自分のこととして考え、
感じ取ってきたでしょうか。
人ごととして、見て見ぬ振りをしてきてはいないでしょうか。
政治は心を失ってはいないでしょうか。
行政は事態の急に対応出来ているのでしょうか。
 大切な人を、財産を、家を、職場を、希望の全てを奪われて、
癒えることのない悲しみと苦しみ、不安を抱えながら、
それでも先に向かって歩み出していらっしゃる方々の
力強さ、前向きさ、明るさに、
胸がいっぱいで、言葉がありません。


 積極的な手助けの出来ない自分に後ろめたさを感じています。
でもこうも考えます。
人はみな自分の範囲を越えることは出来ない。
ならば無理をせずに、
自分の出来ることを息長く続けていく、
それしかないのではないかと。
同じ日本の中で、死に物狂いに頑張っていらっしゃる
何十万人もの方たち、
その方たちのことを思い続けること、忘れないこと、
この一年続けてきたささやかな手助けを、
これからも心を込めて続けて行くこと、
今日改めて思うことです。


 東北地方は山菜の宝庫です。
蕗の薹、タラの芽、こしあぶら、うるい、やまうど・・・
新鮮な野菜、果物も山ほど、勿論お米も。
通販を利用しての産地直送です。
トマトもお米もジュースもとてもおいしいのです。
みなさまもいかがですか?