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柿のへた日記

2016-09-09

朝茶

22:24

 豊後高田の「光厳寺」に、

朝茶のお招きをいただき出かけた。

八月二日の新しい朝が明けたばかり。

お寺の露地は清らかで心も洗われる。

待合の机には短冊と筆が置かれ、

朝露を溜めた葉から雫を硯に流し入れて

五人の客それぞれが歌を詠み、

掲げられた笹竹に紙縒りを結ぶ。

梶の葉が涼しく水に浮く。

床には錦の紐を通した木組みが香炉を囲み、

着物を被い掛けて香を焚き染めたであろう

昔の様子を髣髴とさせる。

 和歌の堪能なご亭主様の隅々まで行き届いたご趣向に

きっとご亭主の前世はお公家様の姫・・・・

そう思い込んでしまうのは、その洗練された趣ばかりではない、

名品のお道具もさり気なく、美しく雅なお点前に

ご亭主の生まれ持っておられる「華」を感じるからである

 お茶事が終わり、今日のお詰の大役を仰せ付かりながら

この空気に酔ってか、ぼんやりしていた自分を反省しながら、

また感動を反芻しながら露地を出るとそこには、

虹彩の背が美しいハンミョウ二匹が足元に。

ご亭主様が来られて「今ここにハンミョウが・・」と私が

声を出したとたんに二匹とも姿を消していた。

 通称”道教え”と呼ばれるハンミョウが、

お茶の師匠が亡くなられて久しくお茶に迷いの

出てきた頃の私に示してくれたのは・・・

何か不思議と安堵感のような感情が私の心の中を

静かに満たした。

 そう、これからも尊敬する今日のご亭主の寺庭様に

ただただ付いていこうと深く思った。

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2016-07-17

涼風

23:33

梅雨の晴れ間、 山野草を手に

とあるお寺を訪ねる。

たっぷりと打水をされた玄関の中央には

蓮の大鉢が置かれていて、花や葉の間から

清い風が部屋の中へと入ってくる。

ご住職様来窯の時の話題、李朝の餅型から始まり

高麗唐津焼き物の話は尽きない。

お茶室にて一服頂いた。

床には唐銅の端正な水注に

紅底木槿と水引が生けられている。

お茶碗は高麗期の青井戸。

高台の梅花皮が自然で優しい。

見込から飲み口まで広がる様は

床の木槿の花びらと見紛う

連子窓のすぐ側で蝉が急に鳴き出した。

梅雨明けは近い。

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2016-07-01 初風炉の茶事に招かれて

 豪雨続く日の茶会でした。

所は秋月、竹地蔵尊の入り口を登り

とうもろこし畑を過ぎて、侘びた門を潜ると

外腰掛が見え、蹲から飛石を渡り茶室に入る

 ここには小間が二つあるので、ご亭主を目で

追わないと茶庭を迷って別の部屋に行ってしまいそう。

来客は七人。ご亭主と私だけが同門ということで、

きつくご辞退したにもかかわらず正客を指名された。

 初風炉鱗灰の贅沢、控えめな蕎麦の花、

話題の道具類、心尽くしの懐石と日常を忘れる

ひとときを過ごさせていただいた。

 天の助けか・・・露地を歩く時には必ず雨が去り、

露地笠は不慣れな正客を隠してくれるように優しかった。

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2016-06-09

交差する”時”

00:34

 駐車場に留めていた車が動かない!

つい数日前も、晴天のドライブ中にワイパーが突然動き出し、

修理をしてもらったばかり。いよいよ車が壊れたかぁ・・・

 でも何とかこの100円パーク駐車場から車を出したいし、

急いで駐車料金の支払機に1000円札を投入するが入らない。

機械が吸い込んでくれない。

隣に駐車していたご夫妻が試してくださるが

コインは入ってもお札は受け付けない。

機械自体が壊れているみたい。

 その上に今日は日曜日でガソリンスタンドまでお休み。

ご一緒していた○○夫人の機転で、目の前のお店に聞き

開いているスタンドを探して男性に来てもらい、

ふ〜車はやっと動き出した。

 まぁこんなに不運が重なる日ってあるのかしら・・・と落胆していたら

「うちの庭を見に寄りません?」と○○婦人のお誘いを頂き、

このポンコツ軽自動車に婦人を乗せてその家に向かった。

それがあっという間に着いて・・・

歩いても3分位の近さなのに、空気が一変した。

 広い石の階段を上がり門をくぐって入ったお屋敷の庭は

手入れされて静かで、眺めていると今日のドタバタ劇は

無かったように頭の中から消えてしまった。

 ここは幕末に茶商で栄えた”大浦 慶"のお屋敷。

あの時代に、長崎から世界を静かに見ていた”大浦 慶”のその家は

町の中に有ってゆったりとした時間の流れている。

○○婦人が今住んでいらしゃるけれど、まるでまだ”お慶さん”が居るような・・・

 幕末の穏やかに流れる時と、次々に事の起こる忙しい今の時が

目の前で交差したような錯覚に陥った。

 ん? 今日の○○婦人は、大浦お慶・・

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2016-06-05

市川森一脚本賞

21:04

 今年の受賞者は足立紳さんでした。

長崎歴史文化博物館にてトークセッション

祝賀会が先日催されました。

今の社会の問題を個々に問う作品です。

 有難いことに裕基君がトロフィー

今年も製作させて頂きました。

丸い変わった形のトロフィーですが、

想いを込めて作ったようです。

 良き縁を大切に・・・亡き市川森一氏の

お父様と友人だった裕基君の祖父靖峰

お爺ちゃんの声が天より聞こえたのでしょう。

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