5/3 ミュシャ
ミュシャ展行ってきました。
ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展
ミュシャのことを知らなくても、ほとんどの人は絵を見たことがあると思います。これこれ↓
わたし自身、ミュシャという画家がいると知る前に、絵を見たことがあったので、FFとかの絵を描いてる有名なイラストレーターか何かなのかなーと長年思いこんでいました‥‥。
昔の画家だと知ったときはかなり驚きでした。
そんな感じで、「ミュシャなんとなく好きー、なんとなくいいよねー、やっぱ絵大きいのかなー、大きかったらいいなー」くらいの感じで行ったのです。
六本木ヒルズの美術館についてビックリ! なんと入場まで60分待ち。
ひとまずコーヒーでも飲もうと思って喫茶店を探すも、どこも満席。
ヒルズのなかのオフィスフロアっぽいとこまで行って、チェーン店のコーヒー屋さんで休憩。
まったりしながらミュシャについていろいろ調べました。
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中学のときに聖歌隊に所属していて、その聖歌隊のパンフレットの表紙の絵を描いたりと、小さい頃から絵が得意。
しかし、中学を中退(学業不振という説も)。
昼は舞台装置を作る仕事をし、夜はデッサンの学校に通います。
そして2年後失業。
そのころ、エゴン伯爵というパトロンがつきます。おかげでパリの美術学校に通えることに。
エゴン伯爵は有吉でいうところの上島竜兵かな。
パトロンになってもらってから10年くらい芽が出ず、本の挿絵を描いたりして生計をたてます。
ミュシャ「おれやっぱり絵の才能ないっすわ‥‥」
エゴン「いや、おまえの絵はいつか評価されるからだいじょぶダイジョブ」
そして、パリでサラ・ベルナールという女優のポスターを描く仕事で、高く評価されます。
そのときのポスター↓
これは有吉でいうところのおしゃクソ事変かな。
ちなみに、「ミュシャ」というのはフランス語読みで、ミュシャの母国チェコ語だと「ムッハ」と発音するそうです。
フランスで評価されたから「ミュシャ」が一般的になったのかも。
サラ・ベルナールのポスターが大好評だったことをきっかけに、どんどん仕事が来るようになります。
自転車のポスター、タバコのポスターなどなど。
一躍超売れっ子に!
そして、アール・ヌーヴォーのひとりとして確立します。
アール・ヌーヴォーとは、20世紀初頭にヨーロッパで行われた革新的な芸術運動で、当時「すげー! 新しー!」っていう美術がたくさんうまれたそうです(ガウディとかもそうらしい)。
しばらくして、お金に困らなくなったミュシャは、50歳のときに帰国し、自分が本当に描きたい絵「スラヴ叙事詩」という作品の制作をはじめます。
「スラヴ」というのは民族の名前。ミュシャはスラヴ民族。
この「スラヴ叙事詩」、だれに頼まれたわけでもなく制作をはじめた&強いこだわりがあったためか、完成まで20年かかりました。
スラヴ叙事詩を制作するミュシャ。でっか!
そして1939年、ナチスドイツによってチェコスロヴァキアが解体。
「ミュシャの絵は国民の愛国心を刺激する」として逮捕され、当時78歳のミュシャは厳しく尋問を受けます。
「おまえ、どういうつもりであの絵を描いたんだ」
「つもりとかそういうんじゃないっす!!」
その後釈放されますが、78歳のミュシャは厳しい尋問に耐え切れなかったみたいで、4ヶ月後に亡くなってしまいます。
亡くなった後も、ミュシャの絵は愛国心を煽るということで、政府から黙殺されていたそうな。
政府にも恐れられるミュシャ△!
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予習バッチリでコーヒー店を出、いざミュシャ展へ。
30分くらいで入場できました。
行くまでは、商業用のポスターがカッコイイ!と思っていて、スラブ民族を描いた暗い絵はそんなに‥‥好きじゃないと思っていました。
ですが、ミュシャの人生の歩みと照らしあわせて見てみると、スラブを描いた作品は鬼気迫るものがあり、晩年の作品なんかは、生涯をかけて磨きあげたデザインのセンス、構図のセンスが活かされていて、とにかくすごかったです。
ミュシャはパリで評価され、オーストリア政府から仕事をもらったりしていましたが、スラヴ民族はそのあたりの国から虐げられていたっぽいのです(このへんの史実、調べてもよくわからなかった‥‥詳しい方ご教示ください)。
なので、母国に対する葛藤があったみたいです。チェコからの仕事は無償で受けていたとか。
色々描きましたが、まぁとにかく、絵がすごくきれいでカッコイイ!デザインとか絵のデティールとか、オシャレだし、昔に描かれた絵とは思えない。
舞台に関わっていた影響が大きいのか、一枚いちまいの絵に物語性があって楽しいです。