夫婦でみるテレビの効能


"この夏どこか変”などときのうの日記に書いたのが天に届いたのか、けさは久方ぶりに美しい夏空だ。未明に大災害のあった広島の方々には申し訳ない。ブルーベリー園の高い土手の上から更に2m以上垂直に立ち上がった茎に1m位の羽毛のような銀色の花穂に昇ったばかり朝日が射しこみ黄金色に輝いている。ススキの親分みたいなパンパスグラスが見頃になった。


パンパスグラスの名前の由来をネットで調べると「パンパはアルゼンチン近辺の草原地域の名前。パンパ地方に生えている、グラス(芝)」らしい。日本名はシロガネヨシ。



ススキの親分が見頃になれば、ウチの柿も色づいてきた。栗のイガも大きくなった。”どこか変な夏”も変だ変だと云われながらも秋に向かっているようだ。


ただでさえ夫婦の会話が少ないところにテレビが絡むとますます両者を寡黙にさせるものだ。別々に見るからだ。唯一二人揃って見るのが、NHKの朝ドラ「花子とアン」だ。共通の話題が出来て、案外テレビも人間関係の潤滑油になっているものだ。金婚式を目前にした者の云うセリフではないかもしれないが、裏を返せば今まで如何に冷え切っていたかということだ。



けさの中日朝刊社会面に「安宅の関 白蓮直筆の歌」の見出しが大きく載っていた。「花子とアン」の主人公の友人のモデルとなった歌人柳原白蓮仲間由紀恵出演)が詠んだ歌が、石川県小松市の料亭「長沖」と安宅住吉神社に残されている。歌舞伎「勧進帳」の舞台として有名な「安宅の関」を訪れた際の作品で貴重な資料だと云われる。


金沢赴任時代、結婚した当時は小松市に住んでいた。ある知人に夫婦でその料亭「長沖」でご馳走になったことがあった。若造がしかも夫婦で百年近くも続く老舗料亭ということで感激した思い出がある。「白蓮」と「長沖」がキイワードになってこんなにも会話が弾むとは・・・。


声を荒立てる会話は際限なく続き後味悪いが、平和裏に進む会話はもっと続けなきゃね。