ジャパンタクシー


きのう17日の日曜の朝は三好丘での今シーズンの初雪だった。あさ7時頃ウッドデッキが薄らと雪化粧だ。なんだ、かんだと云っても”自然”は律儀なもので降るときはちゃんと降るものだ。去年の日記を見ると16日に初雪でウォーキングを途中で引き返している。3年前のきょう2014年12月18日には10cmの積雪があった。



土曜16日の誕生日の花はカンギクとラジオ深夜便。「寒菊」という固有名の植物はなく、冬に花を咲かせる菊全般を指した名前のことらしい。そういうことなら、ウォーキングの道すがら丘陵地の畑で今でも咲いているキクが随分とある。きっと寒さに耐える品種に改良したものだろう。


トヨタから発表されたタクシー専用車「ジャパンタクシー」が話題を呼んでいるようだ。ニューヨークのタクシーといえばイエローキャブ、ロンドンのそれは黒いロンドンタクシーと車の色や形のその都市のタクシーの代名詞になっているように、藍色のジャパンタクシーで「街の景観を変える」との発表ではトヨタの意気込みも半端ではないようだ。



セダンの乗用車をベースにして、LPガスボンベをリアシートの後部に載せている関係上乗降がしにくい今のタクシーは、高齢者や子どもにやさしいユニバーサルデザインとは、とても言えたものではない。


かと言ってタクシー専用車として単独に開発すればコスト高になる。そこでコンパクトミニバン「シエンタ」をベースにして完成させたという。頭上と足元がぐんと広くなり、リアシート専用のエアコン吹き出し口もついた。ミニバンにセダンの雰囲気を備えたデザインにして従来からのタクシーらしさも失わせないようにした。



ラゲッジにはゴルフバッグが4個、またはスーツケース2個収納が可能はグーだ。今のセダン型のトランクの倍の荷物が積めるとは嬉しい。右側のリアドアはあえてスライド式でなくスイング式にしているのは安全第一の考えからだろう。


40年の現役時代の半分以上はタクシーの経営に携わり、二種免許も取ってタクシー運転手も経験した身にはこうした情報はリタイヤーしても気にかかるものだ。30年位前のことだと思うが、全国組織の業界団体でタクシー専用車の開発をメーカーに依頼したところ、トヨタからは「もうからない」という理由で断られた。そんな記憶がある。



日産が引き受け、2010年にユニバーサルデザインのバネットタクシーを開発して世界40ヶ国以上、ニューヨークでは次世代イエローキャブとして使われている。2015年にはその改良型が開発された。国内で日産の専用車が走っているのをみたことないが、果たしてどの程度普及しているか知りたいものだ。


目先の利益に走ってタクシー専用車開発に遅れをとったトヨタ。広い視野を見据えて開発を引きうけた日産。トヨタはタクシー専用車に限っていえば周回遅れの感だ。果たして、「街の景観を変える」ことができるか見ものだ。