心に残る冬季五輪の曲


立春」を過ぎても、けさもやはり氷点下の朝だ。それでも、冬至の頃と比べたら昼間の時間は40〜50分伸びている。日光にも力強さが感じられ、空が一段と明るく感じられる。家から見る西側の尾根筋がきらきらと光り輝いている。こんなことから、「光の春」と呼ばれているだろう。


一方で、動物や植物の中には、気温の上昇より光に反応して冬眠から目覚めるものが沢山ある。人が寒さに震えていても、芽吹きや、花を咲かせて春の到来を知らせてくれるのが、きのうの日記でアップした紅梅やオオイヌノフグリムスカリだろう。



ラジオ深夜便によると、きのう5日の誕生日の花はネコヤナギだった。あざぶの丘公園の池で毎年ウォッチしているが、今年はまだだ。今頃枝にくつっいている猫の尻尾みたいな花穂は愛らしいが、3月中旬過ぎに、花穂を破って出てくる花(右下写真)はどう見ても毛虫みたいでグロテスクだ。


週末から平昌冬季五輪が始まる。始まる前から組織的ドーピングでロシアの参加を認めない問題や北朝鮮と韓国との統一チームの問題やらで政治に振り回されている感が否めない。選手村でのノロウィルス騒ぎやら、ボランティアのボイコット騒ぎやら・・・。テレビの放映権料を釣り上げるために欧米のゴールデンタイムに合せた深夜、早朝の競技など、スポーツの祭典とは程遠い感じがする。



4年前のソチ冬季五輪のとき、メイちゃんパパさんの日曜恒例の楽曲特集ブログに「雪とオリンピックの思い出」がアップされていた。「雪が降る」「白い恋人たち」「虹と雪のバラード」「WAになって踊ろう」の4曲だ。「白い恋人たち」は1968年グルノーブル、「虹と雪・・・」は1972年札幌、「WAになって・・・」は1998年長野と各冬季五輪のテーマ曲だ。


グルノーブル五輪の記録映画「白い恋人たち」にフランシス・レイのあのいかにもフランスらしいテーマ曲は冬の五輪の魅力を世界に伝えた。日本でもザピーナッツが歌ったのをおぼえている。その4年後の札幌でのトワエモアの美しいハーモニー「虹と雪のバラード」はついこの間のことのように思えるが、もう46年経つ。



両曲ともゆったりとしたテンポ、美しいメロディーラインやハーモニーで洗練された都会的な雰囲気がある。その一方長野の「WAになって・・・」は閉会式に欽ちゃんの司会でフィールドに集まった人たちがみな踊りだした曲だ。このシーンはよく覚えている。幅広い年代の人達に親しまれ、踊れるようなテンポとリズムだ。前2曲が洒落た社交ダンスなら「WAになって・・・」は盆踊りだ。


前2曲は半世紀近い年を経ても、そしてもう60年以上経つ中学生の時コルチナダンペッツオ大会でスキー3冠王となったトニーザイラーが映画出演し歌もうたった「白銀は招くよ」は我々の年代層の脳裏に焼き付いている曲のような気がする。今年で54年になる南春夫の東京五輪音頭とともに。その後、五輪にまつわる心に残る曲はあまり聞いたことがない。                


それというのも、五輪の意義だとか、世界のトップ選手の技を称えるといったことより政治的駆け引きや自国の選手の結果、メダルの数ばかりに関心が集まるようにマスコミが煽り立てているのではないだろうか?みんなの心がせかせかしている今より半世紀前の方が心のゆとりがあったかもしれない。