難物 呼称改革


青空と日差しが戻った。体調も戻った。レギュラーメンバーによる朝のウォーキングに2週間ぶりに参加。各地で師走の夏日が報じられて「狂い咲き」や「忘れ花」のおっちょこちょいが散見されるが、大勢は暦通りの日常だろう。師走の声を聞いて、わが家の垣根の山茶花が急に賑やかになってきた。きのう12月4日の誕生日の花は山茶花ラジオ深夜便が伝えていた。


秋の終わりから、初冬にかけての寒い時期に、5枚の花弁の花を咲かせる 。ツバキ科ツバキ属。サザンカの名は山茶花の本来の読みである「サンサカ」が訛ったものといわれる。もとは「さんざか」と言ったが、いつのまにか読み方がひっくり返った。椿と山茶花の見分け方。花の散り方。椿:花首から 山茶花:花びらから。開花時期 椿:12〜4月 山茶花10〜12月



病院での受診順番待ちで、「〇〇様」とか「〇〇さん」づけでの呼び出し方を気にすることはなくなった。番号表示の呼び出しになったからだ。「体調に異常があるから診て下さい」とお願いに行って、〇〇様順番ですよ。なんて言われることに違和感がある。数ある店の中から、わざわざこの店を選んで買物に行った場合などは、店員から○○様と言われても当然のことだろう。


敬意を表すレベルとか親近感のレベルで「様」と「さん」の差が出るとも思えるし、書き言葉なら「様」話し言葉なら「さん」。そんな差もあるだろう。敬称、呼称というものは、考えれば考えるほど難物だ。現役時代、一担当者として役所宛の文書はいかめしい感じの「殿」だった。近年はやわらかい雰囲気の「様」に変わって、「殿」をあまり見かけなくなった。これを称して「殿様改革」だという。




今の国会が召集されて、衆院予算委員長になった野田聖子氏が委員会で「内閣総理大臣安倍晋三さん」とやった。新鮮と感じる人と、違和感を持つ人とは半々ぐらいでないだろうか。議場では「君」の方が威厳があるように感じるからだ。この「君さん改革」を含めた呼称改革も働き方改革なみに一筋縄では行かないようだ。


ちなみにわが母校慶応義塾では創立者福沢諭吉先生のみ「先生」で教授も「君」づけ。「〇月〇日 ○○君休講」こんな掲示が貼り出されていた。今では一斉メールだろうが「君」は変わってないはずだ。150年の伝統の重みは、そんなに簡単に変わるものではないだろう。

※ 下2枚の画像は「古代アンデス文明展」の展示物より