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mike_nekoのアニメ雑感 Twitter

2013-12-30

話数単位で選ぶ、2013年TVアニメ10選

| 00:07 | 話数単位で選ぶ、2013年TVアニメ10選を含むブックマーク

2013年も残すところ24時間を切りましたね。アニメスタッフの皆様、今年もたくさんの素晴らしいアニメを見せていただき、ありがとうございました。

さてさて毎年恒例、今年も10本選ばせていただきます。


ラブライブ! 第4話「まきりんぱな」(脚本:花田十輝絵コンテ渡邊哲哉、演出:綿田慎也)

たまこまーけっと 第9話「歌っちゃうんだ、恋の歌」(脚本:吉田玲子絵コンテ・演出:三好一郎)

フォトカノ 第5話「恋の掛け違い」(脚本:横山彰利、絵コンテ:金子伸吾・横山彰利、演出:澤井幸次)

ローゼンメイデン 第1話「アリスゲーム」(脚本:望月智充絵コンテ・演出:畠山守)

有頂天家族 第3話「薬師坊の奥座敷」(脚本:菅正太郎絵コンテ吉原正行、演出:許螬)

リコーダーとランドセル ミ☆ 第5話「あつしとゴマダラカミキリムシ」(脚本・絵コンテ・演出:いまざきいつき

幻影ヲ駆ケル太陽 第8話「こぼれおちる水」(脚本:伊藤美智子、絵コンテ:小坂春女、演出:安藤貴史)

のんのんびより 第4話「夏休みがはじまった」(脚本:吉田玲子絵コンテ川面真也、演出:阿部栞士)

凪のあすから 第5話「あのねウミウシ」(脚本:岡田麿里絵コンテ篠原俊哉、演出:市村徹夫)

BLAZBLUE ALTER MEMORY 第12話「未来への代償」(脚本:高橋龍也赤尾でこ絵コンテ:和村昭・水島精二橘秀樹、演出:信田ユウ・橘秀樹


ルール

・2013年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。

・1作品につき上限1話。

・放送順(最速に準拠)に掲載。順位は付けない。


ラブライブ! 第4話

ラブライブ!』ではシリーズを通じて下敷きになる関係性のイメージが第3話でいくつか提示されている。ダンスパートに注目してみると、三人を配置した三角形が回転し位置を入れ替え展開してゆくダンスはそれまでの準備の場面の構図を汲んでいて、2年生トリオの関係を反映した振付に見えることだろう。

第4話では1年生トリオの間でその三角形が反芻されるのが美しい。真姫と凛が反目し合いながら共同で花陽を引っ張っていくさまは多少ぎこちなくもあるが、その自己主張の強さをアップショットの緊張のうちに秘めて、花陽はスクールアイドルに志願し真姫と凛がなめらかに背中を押す。穂乃果たちが閑散とした客席の前で披露した渾身のステージは、1年生トリオに確かに引き継がれている。


フォトカノ 第5話

1話ないし2話完結で各ヒロインのルートが映像化されている『フォトカノ』にあって、前田一也くんが被写体のヒロインを選択するということは第1〜4話で提示されているモチーフ群を絞り込むことと関連している。第5話、第6話の新見遙佳編で選択されるモチーフは「往来するボールの放物線」である。ボールの放物線軌道は二人の幼いころの蹉跌に起因するイメージだが、そのとき見誤った二人の距離がついに修正され二人が適正な距離を取り戻すのは、前田くんが新見さんの胸を触る気恥ずかしい第6話の一幕になる。

その前段として第5話では二人の距離が徹底的に反省される。消失した二人の左斜めの会話線を取り戻すべく、前田くんはピントのズレた過去の風景に再び焦点を合わせ、果てしない左右の往来を繰り返し、一旦はカーテンにシャットアウトされた左斜め頭上の新見さんに向けて再びボールが打ち上げられる。

二人の焦点距離をめぐる、新見遙佳編はメインヒロインにふさわしく「順光の撮影の物語」であり、本作の写真のモチーフにおいて最も基本的なところが第5話で突き詰められている。第6話で太陽光を受けブランコに座る新見さんのアップショットを撮影すること、それを自然な所作として受け入れる準備がなされている。


リコーダーとランドセル ミ☆ 第5話

見た目は好青年な小学生と見た目は小学生な女子高生の姉のコメディが『リコラン』だが、第5話でリコランの世界はその「見た目の世界」から拡張される。あつしの「見た目」に恋をする女子高生・沙夜は道端の置物と妄想的に対話し、ラップを聞き、虫の羽音に怯え、あつしの声に救われる。言葉も出ない沙夜のむせび泣きを引き継ぐようにエンディングがオフボーカルで流れる。その間、沙夜さんは振り向かず、あつしくんの顔を見ることもない。沙夜の一目惚れは「音」によって補強される。

昨今増加してきた5分アニメシリーズでは今年は良い作品がいくつもあったが、いまざきいつきさんが精力的に三本の監督をされていたことが印象的だった。


のんのんびより 第4話

のんのんびより』のTVシリーズで描かれるのは、「田舎」で過ごす「四季」であるが、例えば冬編がやや型破りに初日の出エピソードから始まるなど、「見かけ」と内実のズレがある(11月に書いたエントリも参照)。時間は区切られていながらも緩急をつけて進み、山間の風景の範囲で少女たちの活動圏は狭くも広くもなる。言ってみれば、少女たちは自分の場所で自分の時間を生きるだけである。

第4話でれんげは新しく出会った友達のほのかと過ごす時間を「やすやすと越えてゆく」。ならば、最後に手紙が届くように、あるいはこの先の挿話でも結構頻繁に帰省するひかげのように、案外サックリと距離は越えられるものだろう。そして続く一年を、少女はやすやすと待てる。


BLAZBLUE ALTER MEMORY 第12話

先々週に長文エントリを上げたばかりなのであまりくどいことは書かないが、「過去が未整理なままでも、ラグナはノエル・ヴァーミリオンを救える」というのが本作の一つの到達点ではないかと思った。レイチェルに右腕を与えられたラグナは左腕をノエルに差し出す。その行為は同時に、邪推せずにはいられない「レイチェルが右腕をくれた意図」という懸念を払拭する。すべての出来事に裏の意味があるわけではなく、誰もが弁えて行動しているわけでもない。そのような希望を残して「コンティニュアム・シフト」という偶然に満ちた時代は終わるのである。

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