東京から萩へ

またしても旅にでた。このところ旅づいているわけですがそういうターンなのだなきっと。
4日間。今回の行き先は「萩」。江戸時代からの面影ある街並みが今も残り、近代日本を作り上げた人々の源となった街であるということは知っているけれど、特に強くここに行きたいと思っていたわけではない。Y氏と今まで行ったことない方面へ行ってみたいねえと話していた中で、山陰地方が挙がったのだった。鳥取はお互いに行ったことがあったので山口、萩が浮かんだ。
さて「萩」。なんとなく萩という街についてのイメージはあるけれど観光スポットや店など、かねてから心惹かれる「情報」を持っていないことに気づいた。
今はとにかく「あの街にはあれがある」から「行ってみたい」というインプットが多すぎる。知らず知らずに入ってきてしまう。誘惑されずにいられない点と点を辿る旅、それも楽しいけどそれはなんだか今の気分ではなかった。かといって何にも無い「大自然」の中へ身を投じるには4日間では短いし。んー、じゃ、まだよく知らない萩の街並みをぶらりして、おいしい魚食べて、そうだ日本海に沿った電車に乗るのもいいねー!と数日前に決定し今回の旅が始まった。

萩と決めてから調べて気づいたのは交通が不便だということだ。元々新幹線で行くつもりだったけども東京から4時間半で新山口に着く。ここまでは意外にあっという間、でも少々閑散とした新山口駅からバスで1時間強、山間を抜けてようやく辿りついた、萩。8時半の新幹線に乗って、既に3時近かった。
電車が街の中心を走っていないんだよねえ。。と地図を見ると海へ抜ける2本の川が作る三角州そのものが萩の街だった。


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川の手前に沿って山陰本線が走り、三角州へ渡る橋が幾本か、そこからは車で無いと入れない。だからバスが大きな交通手段になるわけで、新山口から走ったバスが到着したのは萩バスセンター、萩の(車を持っていない)人々の要所のようだった。


古い、暗い、昔のまんまの建物にはお年寄りが多く集っていた。お土産物が沢山陳列されているけれどパンとかお惣菜も売られていて驚いた。下町の甘味所みたいな休憩所ではお茶は勿論うどんやカレーなどを食べることが出来る。バスを待つベンチにはおばあさんが馴染みのひとたちと会話している。ここ全体が地元の人々の社交場のようだった。
この場所で受けた印象、昭和で時が止まっているような、それはそのままこの街全体に言えることだった。