l'altra/o-nest

上記の写真展での高ぶりも落ち着かないままふらふらと歩いて円山町にやってきた。今年何度書いたかわからないくらい「奇跡の来日公演」が続いているけれど、今度はなんとl'altra!急遽決まったようです。そもそも最早バンドとしての活動はもう無いと思っていたので、ほんとうに驚きました。
彼らの楽曲を聴きながら夜を過ごした日々が蘇ってきます。胸をきゅっと詰めて透明に澄み哀しみを帯びた音をからだのなかへ。薄氷をぱりんと張った湖にすっと吹くぴりりとした風が入ってくる。
じいんと響いてきてその声と音に震えて呼吸が止まってしまった。ふたりの声の双子のような不思議な共鳴、メロディの端正な繊細な美しさ、それは静かに穏やかに昇ってゆく。あおく哀しいのに幸せなのはなぜだろう。たくさんのひとたちとステージを一心に見つめて聴き入っているのにぽつんとひとりぼっちに感じるのは何故だろうでもすごくしあわせだ。
それを更に引き立ててくれるドラム(会場前のエントランスで見かけた「グレアムくん」と密かに呼んでいたひとだったからびっくりした)もよかったなあ。
ボーカルの2人は恋仲だったのに別れてしまったらしい(だから活動休止したのか!)(じゃあなんでまた一緒にやってるの?)(でもでも今日のベースはcostaさんの彼女とな!)(下世話ですみません)。当時だとまた音の空気が違っていたかもしれない。でも空気がぱりぱりと冷たさを帯びて行くきょうのこの時期に聴くことができてよかった。

Music of a Sinking Occasion

Music of a Sinking Occasion

↑1stアルバムのコチラが特に好き。
In the Afternoon

In the Afternoon