大聖堂あらわる


繁華街を抜け、テクテク歩いた先に見えたものは古代の夢か幻か。










この豪奢でコッテコテの建物はなにかというと、「秋田市立体育館」なのです。竣工:1994年、設計:渡辺豊和。「ポストモダン建築の真打ち」と形容されるこの建物へは、秋田駅から繁華街を抜け、住宅街のその向こうのバイパス沿い。4キロ強ほどテクテク歩いた先のいわゆる郊外風景の中に突如ドーンと鎮座する「大聖堂」。度肝を抜かれるこのデザイン!周辺環境への配慮などは一切無視のオラオラな佇まい。はー、スゴイ。施工たいへんだっただろうなあ……。外観のコンクリート面には目立った損傷が見られないし、それなりのつくりなのだなあ。ボリュームとディテールが半端無いので維持管理がたいへんなのは明白ですが、やはり清掃も行き届かないし、鉄部もかなり錆びているなどちょっとした廃墟な雰囲気も漂っている。ロケに使われないのかしら。
とにもかくも、辺りの風景を一気に吹き飛ばしてしまうこの建物がもたらす強烈なインパクトは、秋田市という街に大きな影響を与えているような気が、する。既にバブルが崩壊している94年竣工というのがまた。