お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

The Spread of Relations(ご縁の広がり)

 質問です。名前しかわからない、全く見も知らぬ遠くの人へ手紙を届けなくてはなりません。何人を仲介すれば、目的の人に、その手紙は届くでしょうか?           
 これは、アメリカで1960年代に実際に行われた実験です。1600キロ離れた土地に住むビジネスマンに、自分より関係の深そうな方に手紙を渡すという方法で、人づてに手紙を送ろうとします。すると、平均して、たったの6人を介するだけで目的の人物に届くのです。これはアメリカ国内での実験でしたが、2002年には、世界規模で同様の実験を行いました。すると、やはり同じく6人で届いたそうです。                    
 私たちは、広い世界の中で、ばらばらに生きているように思いがちです。遠くにいる人であれば、全く無関係に生きているように感じてしまいます。しかし、誰もが、たった6人を通してつながり合っていける世界、「スモールワールド」に生きているということを、これらの実験は証明したのです。(略)                          
 しかし、私たち人間は、私と外の世界を切り分けて認識する習慣を持つため、つながりを断って、世界を認識してしまいがちです。それによって、自己中心的な視点に縛られ、自己へのとらわれから離れられなくなり、つながっていても、また、つながる可能性があっても、そのことを自覚することができないでいます。(略)                  
 遠い、近いという感情は、私たちの心がつくり出すものです。自他を隔(へだ)てることのない仏さまの智慧を鏡とするとき、自己のとらわれから離れられない私たちに、分別するあり方を省みて、互いにつながりあっていける可能性が開けてくることでしょう。    
 【 『ごえん』 浄土真宗本願寺派総合研究所、重点プロジェクト推進室  】    
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 実に興味深い実験結果だと思います。ここに書かれていますように、私たちは、遠くにいる人であれば全く無関係に生きているように感じてしまいます。でも、地球には現在約76億もの多くの人々が住んでいるというのに、たったの6人を通してつながっている世界であるとは……. 本当にスモールワールドです。                     
 如何に私たちは、お互いに縁が深いか、ということに驚かされます。
( I am surprised how we are deeply related with each other. )


 自己と他人とを区別してしか生きられない私たちですが、このような結果を知るだけでも、お互いに仲良くつながり合っていかなければならないという気持ちになりますし、仏さまの智慧を鏡とするとき、この気持ちはもっと強くなるように思います。