左はしの水筒かけフック(゜o゜)


年少組の男の子二人。この二人は毎日毎日同じ場所を取り合っています。
それは『左はしの水筒かけフック』
二人ともどうしても、どうしてもそこにかけたいんです。




ほらほら、今日も始まりましたよ。左はしのフックの取り合いが...。





『ぼくがかけるんだ!!』





『ダメ−−−!!』
今までも、このケンカあったんです。でも相手がいなくなったらそっとかえっこしたり、お互いやってたんです。でも...今日は二人ともそれに気づいて、水筒かけから離れません。(これも経験による学び)






二人のケンカが白熱しているのを見てクラスの二人が登場!!
『だめだよ』







『ほらほら 仲良くしよ!!』
でも二人は気持ちがおさまらず...。頑張ったお友達二人は疲れ果て退散...。






二人の戦いは続きます。







おとなりのクラスが、がっしゃんこ電車でお手洗いに行こうとも...。




誰もいなくなっても...。




おとなりのお友達がお手洗いから帰ってきても...。




ケンカはつづく...。



つづく...。



つづく...。



この手...。
二人とも、この左はしのフックをギュ−ッと握って絶対離さない!!




二人とも本当に諦めない。ここまでしてもこだわりたい 左はしのフック...。





通りかかった年長さん
『どーしたん?』
『ケンカしてんのん?』
『順番に使うようにしたら?』
などと、二人にアドバイス...。
『先生...どこでもいいやんなぁ...。』とひとこと残して行った年長女児さんもいました。




わーーーん!!ケンカ疲れで、汗と涙と鼻水いっぱいで私(佐藤)の所へ飛び込んできたところでケンカ終了...。
『ここが いいの...。』とひとり。
『ぼくも ここがいい...。』ともう一人。
『1個しかないよねぇ...。どうしよう』とわたし...。どうなったと思いますか?結果は最後のお楽しみ...。





お互い納得したところで言い放ったひとこと...。
『あーちゅかれた...』
のどが渇いたそうで、二人で仲良くお茶を飲みました☆





これが二人の出した答え。
突然一人が『あっ...。ここにもはしっこがある!』(2段目を指して。)もう一人『ぼくはいやだ』発見した男の子は『ぼくここでいいよ。』

こうして、1段目と2段目のはしっこに仲良く水筒が並びました。ケンカの締めくくりの時、『2段目はいやだ』といった彼。お帰りの時間になり、今日けんかをした相手の水筒をうれしそーうに持って、『ハイッ』って渡してあげていました...。ウルウルきました。きっと誰の水筒よりもよく覚えてるんでしょうね...。

左フックにこだわる3歳児の価値観。そして『ケンカはダメだよ』と止める3歳児の価値観。『じゅんばんにかけたら?』と言った5歳児の価値観。『どこでもいいやんな。』と思った5歳児の価値観。

それぞれの年齢の、それぞれの人間の考え方(価値観)やこだわりが時にぶつかりを見せたり、救いの言葉になったり、新たな発見になったり、相手を意識する第一歩になったりするのです。子ども達を見ると、人間ってすばらしい!!と、心から思いませんか?今日のケンカからきっとあの二人は大切な何かをいただいたでしょう...。見ていた、関わった子ども達も...。今晩ははよく寝る事でしょう...(u_u)zzz☆