雷雨’s blog

現実を書こう!

ラブフィルターって怖い…

投稿させていただきます。
にちゃんは初めてなので、おかしいところがあったらごめんなさい。
高校時代、私はちょいデブでモサい典型的日陰女子だった。
そんな私にも、高校3年の時に彼氏が出来た(Aとします) Aは同じクラブ(読書クラブ)の同級生で、一匹狼で何時もクールな姿に私はもうメロメロだった。
そんな私達は高校を卒業し、同じ大学に入った。
大学一年時、高校では隠れオタクだったAはアニ研に入った。
私も誘われたけどアニメや漫画に殆ど興味がなかった(コチカメとかチビマルコくらいしかわからない)から断った。
アニ研に入ってからAはどんどん変わっていった。
クールだと思っていた性格がどんどん明るく、というか今で言うキョロ充になっていき、
もさい私を出来たばかりの友達と一緒に馬鹿にするようになった。
一番悲しかったのはデートの待ち合わせに無断で友達を連れてきて、
「こいつ俺の彼女wwwマジブッサイクwwwデブwww」
と笑われ、
「俺ら飯食ってくるからそこで待ってろよブタ子www」
と放置されたこと。
今から思えば「彼女居る俺カッケー」を友達に見せつけたかったんだろうとわかるけど、 Aに本気で惚れていた私はとにかく辛くて、その日は家に帰ってわんわん泣いてしまった。
そんな風にところかまわず馬鹿にするから、 アニ研のメンバーは私を「初めて出来た格下の人間」と認識したんだろう。
まーいろいろやられた。
二年生になるかならないかの時、私はAにふられた。
理由は
「こんなデブスと連れだと思われたくない」
だそうで、愚かなことにまだAを好きだった私は必死ですがったけど、 Aはそんな私の様子を見てゲラゲラ笑ってた。私が泣き出すと笑い声が増えて、 見たら物陰からアニ研メンバーがぞろぞろ出てきた アニ研とAはひとしきり私をあざ笑った後、
「まじウケピーマン!」
と言って去っていった。
そこでやっと私の恋心は憎しみにかわり、復讐してやると思った。



物騒だけど最初はアニ研の部室で遺書を残して自殺してやろうと考えていた。
そこで「自殺 復讐」で検索していたら「本当にやった復讐」ってまとめサイトに辿り着いた。
なんてタイムリーな! と思って読んでいると、振られた男性に復習するためにものすごく自分磨きをして、 再度言い寄ってきた男性を逆に振り返す女性の話があった。
これだ と思った。
まずは痩せるべきだと思いジムに通い始めた。
徹底的な食事管理をし、 毎晩反復浴をして、さらに毎朝5キロランニングをした。
これで160㌢/53㌔から三ヶ月で45㌔まで落とした。
そしてメイクとファッションについて勉強をした。
服はユニクロしまむらでザ・喪女のいでたちだったけど、 cancamや美人百花といったおしゃれ雑誌を舐めるように読みまくって勉強した。
今まで足を踏み入れたことのないおしゃれ服屋に赴き、店員さんに相談しながら流行のおしゃれ服を買いあさった。
アクセサリーの合わせ方も勉強した。
メイクは初心者用の動画を見て勉強し、百貨店のBAさんに実際に色みを選んでもらい、 それでもまだやり足りなかったのでメイクレッスンに通った。
ヘアアレンジも勉強した
この辺りでAと別れて半年くらい。
みるみる変わっていく私にAとアニ研のメンバー達はキョドりながらも
「なんか努力始めてんですけどwww」
とヒソヒソしてた。
A達に遭遇する度に、復讐心はさらに燃え上がっていった。
メイクもおしゃれも覚えてきたあたりから、同じくおしゃれな女の子たちから声を掛けられることが多くなった。
もともと明るい性格だった私はすぐにお洒落女子たちと仲良くなった。
おしゃれ女子が大の苦手のA達アニ研メンバーはその時点でもう私に何も言えなくなっていた。
この時点でかなりスーッとしてたんだけど、ふともっと高みを目指したくなった。
うちの学校は年度が変わるごと成績優良者を学年で一人選出し、全生徒の前で発表する。
そこそこお洒落女子に変貌し、しかも主席とか、さんざんからかったAはさぞ悔しいだろうなと思ったら火が付いた。
講義は毎回最前列でテープレコーダー持参で受け、帰宅してから毎日10時間近く勉強した。
結果、3年に上がる時には無事に主席の座をゲット。 
Aのポカーン顔を見て胸がこれ以上ないくらいスーッとして、私の復讐は無事終わった。
余談だけど、この一連の復讐で私は「がんばるって楽しい!」に目覚める。
毎オシャレ女子達に囲まれて美を切磋琢磨し、学問のライバルに負けないように予襲復讐を欠かさず、 時にはライバルと苦手分野を教え合って学を深めた。
そうこうしているうちに、自分で言うのもなんだけど学内で結構な有名人になった。
友達もわんさかできた。
毎日が死ぬほど楽しくて楽しくて、Aのことなんかすっかり忘れていた頃にAから接触があった。
「また付き合ってやってもいいよ」
とAは言った。
冷静にAを見ると、顔中ニキビもりもりの下膨れで眉毛はボーボー、 髪は櫛も通してないのかごわごわだし服はシミだらけの謎のA字Tシャツ。
よくよく考えると高校の時のクールで一匹狼ってのはただ友だちがいないコミュ症なだけだった。
こんな男が好きだったんだなぁ…ラブフィルターって怖い… としみじみ思った私は
「なんで?」
とだけ言って上から下までAを見た。
Aはいたたまれなくなったのかすぐにどっかに行ってしまった。
まとめサイトを見て同じ場面を何度も想像していて、もっと酷いことを言ってやる!って思ってたけど、 本当にどうでもいい人間にはそんな感情もわかないものだなぁと思った。
おわり
今は彼氏もできて、いいところに内定も頂いて幸せです。
あるいみAのおかげかも。