「ミスディレクション」と「サブリミナル」

うわああああああ!
1年以上ずっと放置してたあああああ!!


すんません、生きてます。ぼくは元気です。

ひっさびさに曲を上げたのでお知らせします。

【初音ミク】ミスディレクション【オリジナル】


そんで、これはミク曲じゃないのですが、対になってるのでよかったらどうぞ。

【セルフ】サブリミナル【うたったった】

よろしくです!!

こうして彼は屋上を燃やすことにした

どうもどうも、ご無沙汰しております。
Avalon」でお世話になったカミツキレイニーさんが小説を出しました。

こうして彼は屋上を燃やすことにした (ガガガ文庫)

こうして彼は屋上を燃やすことにした (ガガガ文庫)

早速読んだのですが、泣きました。あとびっくりしました。
超オススメです。気になった方はぜひぜひ。

おひさまを呑んだ蛇

いつの頃か忘れたけれど、今とは遠く離れた頃。
光を知らない少女と、大きな蛇のお話。

女の子は今日もお母さんの言いつけ通り、裏山でランプに使う油を採っていました。
あたりは真っ暗。風が優しく吹いています。
ふと、女の子は何かに気づきました。

「こんばんは、それともこんにちはかしら?ねえ、そこにいるんでしょ?生き物の匂いがするもの。」

「…やあ、こんにちは。ヒトがいたんだね、気づかなかった。」

「そこで何をしているの?」
女の子は訊ねます。

「何って…。君の方こそこんな真っ暗な中で何をしているんだい?」
男の子は言いました。

「私は、油採り。私の仕事なの。油がないと、ランプが消えちゃうわ。そうすると何も見えなくなってしまって、みんな困ってしまうでしょう?この頃はようやく雨も止んでいることだしね。」

「そうだね。でも、君はランプをつけていないじゃないか。どうして?困らないの?」
男の子は不思議そうに尋ねました。

「…私ね、ランプがあったってしょうがないの。…目が見えないの。」
女の子は悲しそうな顔で微笑みました。

「…そうか、それで君は…。」
男の子も言葉を詰まらせます。

「でもね、そんなに悲しいことじゃないのよ。だってほら、いまは誰だって何も見えてないでしょう?昔は【おひさま】があって何でもよく見えたって、お父さんはよく話してくれるけど。」

「…。」

「私が生まれるほんの1日前に、【おひさま】は消えてしまったんだって。とーっても大きな蛇が呑み込んじゃったって、お母さん言ってたわ。」

「うん、知ってるよ…。」
男の子はどこか思い詰めた様子です。

「それで私は【おひさま】を知らないから、目が見えなくなってしまったんだって。でも悲しくなんかないわ。顔が見えなくたってお父さんもお母さんも優しいし、スープだって美味しいもの。
…あ、でもね、ひとつだけ見てみたいものがあるの。教会に大きな絵がかかってるでしょう?とっても素敵な絵だってみんな言ってるわ。わたしにはもう見ることはできないけど、もしも見られたらどんなに幸せかしら。」
女の子は想いを馳せる様に、虚ろな目で空を見上げます。

嬉しそうな女の子を見て、男の子は何かを考える様にしばらく黙りこんでいました。そしてしばらくして、その重い口を開きました。
「…そうか、うん。それじゃあ見せてあげよう。絵も、街も、お父さんとお母さんの顔も。」
男の子は呟きます。

「…え?」
戸惑う女の子を尻目に、男の子は続けます。

「むかしむかし、嫌われ者の神様がいました。雨の神様です。みんなに好かれたいのに上手くいきません。好かれるのはおひさまばかり。いつだって嫌われてしまいます。そこで雨の神様は考えました。
『おひさまがなくなれば、きっとみんなぼくを好きになってくれるぞ。』」

「…それで、雨の神様はどうしたの?」
女の子はおそるおそる尋ねます。

「そうして雨の神様は、おひさまを丸呑みにしてしまいました。」

「…!」

「それで雨の神様はみんなに好かれるはずでした。でも違いました。おひさまを失くした人々は光を失い、ランプの灯る家へと籠る様になってしまいました。雨など降ればなおさらです。みんなは雨がもっときらいになっていました。」
「雨の神様は悲しくて悲しくて、毎日毎日泣き続けます。おかげで雨は降り止みません。」

女の子はなぜか悲しくなってきて、目に涙を浮かべました。
男の子は続けます。
「自分の間違いに気づいた雨の神様は、神様を辞めて人間のフリをして過ごし始めました。そうしてある穏やかな風の日に、ひとりの女の子と出会います。」

女の子はもう涙をこらえることができません。

「女の子は目が見えませんでした。優しい子です。かわいそうな子です。教会の絵が見たいのに、それを見ることができません。」
「神様はとうとう、おひさまを返すことを決めました。」
そう言うと男の子は、大きな口から光のかたまりをひきずりだし始めました。
その目には涙を浮かべ、とても苦しそうです。

女の子の視界はみるみる白んでいきます。
初めての光に、女の子は感嘆の声を漏らしました。
「これが…、これが世界なのね!見える、見えるわ!」

そして大きな鳴き声がひとつ響きました。

女の子の目がはっきり見える様になった頃、そこに見えたのはどこまでも続く様な緑の草原と、青い空だけでした。
男の子の姿はどこにも見当たりません。

「…空に帰ったのね…。」
女の子はひとり呟きました。

「ありがとう、雨の神様。私はあなたを嫌いだなんて思わないよ。
だってあなたは、わたしの友達だもの。」

女の子が見上げた空には大きな雲が広がっていました。
それはまるで、おひさまを呑み込んだあの蛇の様でした。

おしまい。

夜中だー。

毎度毎度深夜の更新です。


いまなんとなく投稿した動画を見返していたのですよ。
そしたらなんか今更ですが、コメント下さった皆さん、本当にありがとうございます!
それからコメントせずとも観て下さった方皆さんにもちろん感謝しております!!


実は最近、曲の発表も滞ってるし、転職したりライブも上手くいかなかったりで、ちょっとモチベーションが下がっていたのですよ。
でも皆さんのコメントを改めて読んでいたらすごくやる気をもらえました。
自分の曲を評価してくれた人がいることを思い出したというか、そういう人がいることを実はしっかり見ていなかったんだなーと、少し反省しつつ、また頑張ろうという気持ちになりました。


このブログを読んで下さっている方も、本当にありがとうございます。
じつはアクセス解析の様な機能がついていないものですから、どれだけの人が読んでくれているのか、またはまったく読まれていないのか、わからないのですよ。
願わくば動画にコメントをくれた方も目にしてくれていると良いなと思います。


すっごいローペースですが、新曲投稿の予定はあります。製作中です。
ではではそんな感じで。

新年

あけましておめでとうございます!
すっかりご無沙汰しておりますmilkmanです。
気づけば10月投稿のCroaker以来投稿してないじゃなイカ!!
ということで2011年の抱負はもっとアグレッシブに制作していく事であります。

そうそう、前回の記事で絵師様募集と書いたのですが。
見つかりました。というか僕の方から依頼をして、お引き受け頂きました。
本当に感謝です。

という訳でまだまだ時間はかかりますが、ゆっくり進行中です。
気長に待って頂ければなーと思いますのでどうぞよろしくです!

動画を

作ってみたいなあと最近ずーっと考えているのですよ。動画を。
曲も仕上がりに近づいて、そんで動画のイメージみたいなのはだんだん出来てきたのですが、大きな問題がひとつ。


絵がまったく描けんのです。


地道に練習して、下手でも自力で描いてみようかとも思いましたが、どうやら画力が絶望的な様子。

そこで思いついたのですが、僕が絵コンテの様なものを描いて、必要なイラストを絵の上手な方に描いてもらうというのはどうだろうか!と。

でもそんな僕の勝手につき合ってくれる方はいらっしゃるのだろうか…。

ええいダメモトです!ブログに書いて叶うならそんな幸運はありません!

という訳でmilkmanは現在そんなわがままを聞いて下さる絵師様を募集中でございます!!
「しゃーねーな。」って方はぜひご一報を!

続きまして

続いてAvalonの歌詞を!
と思ったのですが、あれはカミツキレイニーさんの作品に僕が曲をつけたものですので、それはこちらで見て頂くとしまして。

今回はCroakerの歌詞を載せようと思います。


「Croaker」


どうやらまた寝過ごしたみたい 梅雨は過ぎ去って
遅すぎた目覚めを恨んでは 醜い声で鳴く
逃げ込んだ土の温もり、孤独に甘えてたら
夢に見てた季節は もうとうに過ぎていた


元より半端な生き物です 皮膚は脆弱で
陸(おか)じゃすぐに乾いてしまうから 水に依存する
ようやく生えきった手足は歪で期待外れ
バランスが悪いから まともに歩けもしない


大人になったってステップは上手く踏めないんだ
それならばいっそあきらめて「飛び込む水の音」


現実を知ったんなら 構うことはない飛び込め
華麗な二足歩行知らずとも いいさ
歪なその手足を嘆いた虚ろな目が
捉えたのは"水掻き"


どうやらまだ捨てられないみたい 泳ぐ感触も
魚の頃から変われもせず 水に依存する
飛び込んだ井戸の静けさ、闇に満たされてただ
華麗なフォームで泳ぐ自分に浸っていた


外の世界だってここと変わり映えはしないんだろう
高を括ってわかったフリでも「大海を知らず」


大海を知ったって もう成す術はないだろう
梅雨に戻ることもないなら いいや
醜い鳴き声をただかき消す様に
降り出すのは"夕立"


元より半端な生き物です 心は脆弱で
日々はすぐに渇いてしまうから 夢に依存する…

 
梅雨が終わったって 雨が降らない訳じゃないんだろう?
華麗じゃなくたって 歩けない訳じゃないんだろう?
泳ぐ感触を捨ててしまえる訳はないんだろう!?


大海を前にただ怯えてるだけだろう
呑み込まれてしまわぬ様に叫んだ
醜い鳴き声も願いを込めたのなら
歌とよべないこともないさ


大海を知ったんなら 惑うことはない飛び込め
荒波の超え方知らずとも いいさ
歪なその手足で足掻くことやめなければ
溺れることもないでしょう


その手にほら"小さな水掻き"


【初音ミク】Croaker【オリジナル】 - ニコニコ動画