まんがくらぶ2018年11月号
『高尾の天狗と脱・ハイヒール』 氷堂リョージ
正直なところ、連載開始時には高尾山登山だけでネタが持つのか心配でしたが、ノリコのように一歩ずつ進み、気がつけば遠いところまで到達していました。
最後のタイトルが「高尾の天狗と脱・ハイヒール」なのも格好いい。行って戻ってくるのも登山ですね。
『父とヒゲゴリラと私』 小池定路
総一と晃二の結婚時期をずらしたバージョンも読んでみたかったです。
3人⇒ 3人という直接的な同居家族の組み換えのほかに、3人⇒ 2人⇒ 3人、3人⇒ 4人⇒ 3人、3人⇒ 5人⇒ 3人と人数が変化していくパターンも考えられて、それぞれに面白そう。
『死神見習!オツカレちゃん』 コハラモトシ
スナァ。崩スナァ。
『ひなたと三笠』 ふじた渚佐
前後の細かいことをある程度省略できるというのは、4コマ漫画のフォーマットならではの特徴。その特徴に、ストーリー漫画をねじ込むという新しいスタイル。この手があったか。いきなり核心だものなあ。
『いぬぼの』 いがらしみきお
擬人化の擬犬化が、きちんと成立している。
『イタリアが遠すぎる』 宮成樂
宮成先生の母上は、宮成先生が幼少のころ、ミカンとリンゴを逆に教えて、いつ自分で気がつくかを見守っていたという人物。正解にたどり着いたときには「よくぞ気づいた!」と言い放ったとのこと。
その人物をして「何をしでかすかわからん」と言わしめる妹との旅は、おそらく紀行漫画の閾を超えるはず。読みたい。