今度クイーンが来るというのでチケットを取ったわけですが、S席12,000円というのはかなりイイお値段でございます*1。さいたまアリーナという会場は未体験なので、どんな感じで観れるかは分からないんですけど。
値段自体もそうですが、それよりどうかと思うのは料金枠の設定です。最近はドームのライブとかでも2F席までS席ですよね。これでアリーナの一番前と同じ料金ってヘンでしょう。ていうかそんなヒドイ席で何がS席かと*2。昔は一部のホントに良い席だけがS席だったんですけどね。いつの間にか日本の観客はプロモーターに洗脳されてしまったようです。
前回、2002年のサー・ポールさんのUSツアーを観に行くつもりでチケット入手方法など調べていく中、良い席はめちゃくちゃ高く、悪い席はそれなりの値段と細かく区分けされた料金枠をみて、なんか妙に納得行くシステムだなあ、と感心した事もありで、最近ライブなどの料金の差別化に興味があります。
ふと思いついて、今年のポールさんのUSツアーの値段を調べてみました。9月16日、フロリダでのライブです(http://www.ticketsnow.com/tickets.cfm/p=265353)。現在席が残っている分だけで39段階の料金設定になってます。一番高い席はステージ前の席で約20万円、スタンドのステージ正面で約3万円弱。マジソン・スクエア・ガーデンでは8千円ぐらいの席もあったので、もっと安い席もあったんでしょうが、もう売れちゃったようです。
日本国では、ほとんどが同じ料金枠の中*3、いい席が取れるかどうかは運次第という、ある意味悪平等ともいえる時代が長く続いているわけですが、そんな中でプレミアチケットのようなシステムは金を出せばいい席で観れるという明快さが気に入ってるわけです。サービスを金で買うというという発想とほぼ同じではないかと。席のチケット以外に、車で来たい人のためにパーキングのチケット(4、5千円前後)が用意されていたのもそんな流れからすれば当然かと。
はるか昔(笑)、カーペンターズのライブに行った頃は、S席ってホントに文字通りアリーナの前方のごく限られた部分のスペシャルシートだけで、しかも、値段もA席B席の格差を超えるプレミアチケット並だった記憶があります。
チケット購入時に座席表(武道館)を見ながら席を決めるシステムだったので、そんな座席の分布状態が分かったのですが。そして売れた部分は色鉛筆でつぶしてゆくという、実にアナログなシステム。
お金を出せば、というのが抵抗あるのであれば、例えば昔だったら徹夜で並べばいい席が取れるとかの差別化を図る事が出来たわけです。それなりの努力をした人がいい席を手に入れる、という仕組みがあった。それはそれで納得が行くんですよ。
ちなみに、私はカーペンターズでニッポン放送に徹夜で並んだけれど、S席は高すぎたのでフツーにA席を買いました。それでもアリーナ12列目ぐらいでしたが。
これはハズせない、どうしても良い席で見たいという時に、お金を出せば手に入る、というのは分かりやすくかつフェアな方法だと思うのですけどね。現状で確実に押さえようと思ったらコネ以外の方法がありますか?
それに、みんながみんな、すべてのライブをそんなに良い席で見たいと思っているわけではないと思うんですよ。席が悪くてももうちょっと安ければなあという人も多いはず。実際に先のカーペンターズの例で、私はベストの席を取っていない訳で。費用と希望とでちゃんと折り合いをつけている。現在はどの席でもほとんど同じ料金なので、それならば良い席でという話になっているだけではないかと。日本のプロモーターも、いっぺん考え直して欲しいなあ。