『キイナ〜不可能犯罪捜査官』第3話

3話にしてようやく高橋良輔くんを目視できました!台詞あったしね!!
ていうかスーツ姿のとっちゅんキャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン☆
スーツ姿久々にみたけどやっぱこの人カッコいいわ〜。ていうか美形!!。顔もいいけど微妙に喉に引っかかってるみたいな声もいい!平岡くんに組み伏せられるとっちゅんとかとんだイケメン祭りじゃねーの!!


・・・ってのはよかったけどね、愛ゆえのこととかなんとか美談に持ち込もうとしてたけど、やましげがやったことって死体損壊+放火+保険金詐取よね?しかも単なる死体損壊と放火じゃなくて、自分の身代わりにする気マンマンだったってことよね?それって立派な凶悪犯じゃん。今回の話はどう考えても美談にするべき話じゃないと思った。だっていくら身寄りがなく寝るところに困ってる日雇いのオッサンだからってね、誰かの身代わりになることで人生を終えるなんてことがあっていいはずないじゃない。これ例えばヤマシゲとオッサンのちょっとした会話の中でオッサンが「大した人生じゃなかったけど、死ぬ時は誰かの役に立って死にたい」とか言ってて、やましげは救急車を呼ぼうと通話ボタンを押そうとした瞬間オッサンの言葉を思い出して悩んだ末に身代わりにすることを思いついたとかさ、お涙頂戴にしたいんだったらそれぐらいコテコテのダメ押しがあったほうがよかったと思う。そうでもなかったら目の前でいきなり人が苦しみだしたの見て保険金を貰うために自分の身代わりにしようだなんて思いつくか普通?・・・だよな。あん時のやましげ即断即行だったもん。これでそれこそ普段なにやってんだかわからない沢村一樹に「理由がどうあれあんたのやったことは絶対に許されない。あんたのしたことで奥さんがどれだけのものを背負うことになったのか獄中でよく考えろ。そして死ぬほど悔やめ」ぐらい言わせてくれたらまだちょっと違ったかもだけど。てか嫁も嫁よな。そこ泣いて抱きつくとこかよと。むしろそこはぶん殴るとこじゃねーのかと。そもそも“死んだはずの旦那が生きている!?”というネタを成立させるために遺体を焼きたかったってのは理解できるとしてもなにも放火にすることはなかったと思うわよね。とっちゅんが持ってきたコーヒーをオッサンにあげたらオッサンが苦しみだした!ってところまではいいとして、のたうち回ったオッサンがストーブ倒してあっという間に火の海になりビビッて通報もせず逃げたやましげはきっと心配してるだろうなと妻のことを想ったところで保険金のことに思い至る。これでも展開としては特に不都合はないと思うんだけどな。むしろこっちだったらやましげの罪はさほど重くないだろうし、罪を償って奥さんの元に生きて戻るってのもまぁアリかなと思えなくないし。

でもまぁ新人刑事・わんこ平岡がちょっと成長したのはよかったです・・・とチラ見の分際で今回も偉そうな感想を書いてしまいました。

打海 文三『覇者と覇者』

覇者と覇者  歓喜、慙愧、紙吹雪

覇者と覇者 歓喜、慙愧、紙吹雪

噛み締めるようにして読みました。文字通り奥歯を噛むようにして。じゃないとふいに涙がボロって出そうだったから。
読み終わってみて、カイトの物語で戦争という行為の愚かしさや虚しさ、それでもやらなければならない理不尽さを思い知らされ、椿子の物語で戦争すらパワーに変える人々の生命力を感じることができたことで、一つの物語としてバランスが保てていたんだなと改めて感じました。椿子の章がやっぱり足りない。救いが足りないです。救われたくて読んでるわけじゃないし、いくらだってこの後のカイトたちや椿子たちを想像することはできる。でもやっぱり足りないと思ってしまった。わたしの想像ではなく、打海文三の言葉で読みたかったと思ってしまった。
今はまだちょっといろんな想いが入り混じって冷静には読めないので、もうちょっとしたら、最初からちゃんと読み直したいと思う。
でもこれだけは言える。この物語は、このシリーズは、私にとってかけがえのない作品になりました。この痛くて苦しくて前向きで明るくて馬鹿で破廉恥で強くて逞しい物語が大好きです。打海文三は、私の中で永遠です。ほんとうにありがとうございました。