『救命病棟24時』第6話「狙われた救命センター」

まさにサブタイ通りというかなんというか・・・、水橋研二のさすがの怪演のおかげで救命ではなくサイコサスペンスドラマとしてみればこれはこれでなかなか面白かったわけですが、今回一番興奮したのは次回予告が終わった直後にトオル議員の姿を目にした瞬間でしたw。
硫化水素で自殺した女の人って派遣切りに遭って死にたいって周囲に漏らしてたんでしょう?でも実際にはストーカー化した元カレに殺されるとこだった・・・ってなにそれw。踏んだり蹴ったりじゃないかw。中に液体が入ったバケツ提げた見るからに挙動不審の男が誰にも見咎められることなくICUまでノコノコと出入りできてることに対しては今更何もいいませんが、かつての進藤先生だったらあんなナイフ男回し蹴り一発でぶっ倒してナイフ取り上げてただろうになぁ・・・。肩に手をあて首を回してコリをほぐす進藤先生を見て、どんな人間にも老いというものは平等に訪れるんだなぁ・・・と思って哀しくなってしまいました・・・・・・。

要所要所に救命らしさは見えるんだけどなぁ。実際には違ったわけだけどその時点では自殺志願者だと思われていた患者を前にして、心入れ替える前は自殺者なんて救う必要はないと思ってた工藤が今回はどんな理由で救命に運ばれてきたのだとしても目の前の命を救うのが救命医だという進藤イズムにしっかりと漬かってる(毒されてるとも言うw)ってのを見せたのはよかったと思ったし、自分を刺した男の命も代議士先生の命も救命の現場では平等だという進藤先生カッコよすぎる・・・っ!!ってのも見れたし、腹刺されてるってのに脂汗流すどころか顔色一つ変えず治療に当たる進藤先生の不死身っぷりもこれぞ救命だしねw。「意識レベルは?」「意識レベル0です!」というやりとりから進藤先生がバタンと倒れるくだりはあまりの高クオリティ(コント)すぎて思わず笑っちゃったけどw。
あとラス前にしてこれまで下手したら進藤先生よりもかっこいいんじゃ・・・?とすら思えた澤井先生がいきなり小物っぽく描写されてんのも面白かったw。立ち位置というか考え方としては確実に進藤先生寄りである小島を自分の後任にと考えてることからして澤井の「進藤先生には辞めていただきます」発言は単純に進藤先生を排除しようとしているのではなく、自分とともにか自分と違う方法でかは分からないけど進藤先生にはこの病院を離れて医療現場改革の一翼を担ってもらいますということだろうなぁ。で、進藤先生が返事を保留してる間に大事故が発生し現場てんやわんやになっちゃって、ようやく収拾がついたところで澤井先生が「やはりあなたは現場に必要な人材だ」なんつって握手の手を差し伸べたりなんかしちゃう“俺は上で頑張る、お前は現場で頑張れ”の踊るパターンが落としどころになるのかな。それじゃ結局始まる前と状況としてはほとんど変わらないわけだけどw。

黒川 博行『螻蛄』

螻蛄

螻蛄

読み終わっちゃった・・・(しょんぼり)。
大好きな大好きなだーーーーーーーーーーーいすきな桑原と二宮の「疫病神シリーズ」なので早くページをめくりたいんだけどでも読み終わりたくないという複雑な思いを抱えながらの読書でしたが、結局一気読み(笑)。だって面白すぎるんだもん。
今回は宗教団体という言わば聖域にそんなもんお構いなしやと桑原と二宮が喧嘩を仕掛けるのですが、ド腐れ坊主に東京(新宿)のヤクザも加わり狐と狸の化かしあい・・・ではなくヤクザと坊主の化かしあい(肉弾戦アリ)って感じで、壮絶に面白かったです。二人の環境も掛け合いの内容もさっぱり変化がないので作中時間の経過が感じられないのですが、二宮が37?てことは桑原さんは40絡みだろうに、いつもながらどんだけステゴロ強いねん!と。そして二宮はどんだけヘタレやねんと(笑)。金の入ったアタッシュケース持ってかれたことに気づかずブルブル震えてたってのにはさすがに“このドアホ!!”と思うしかなかったです(笑)。そんな二宮に守ってやらなければならない大切な存在が出来たことでちょっとは強くなるかと思いきや結局いつも通りってのがたまりません。ていうかこの存在に関しては最後に泣かされるんだとばかり思ってたんで、ホッとしたような肩透かし食らったような微妙な気分です。