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眼科診療について

2012-11-02

僕の大学での卒業論文は、「犬の白内障手術における眼内レンズの有用」という題名で、犬の水晶体を摘出しその代わりに人工の眼内レンズを挿入しその有用性を検証するというものでした。


コンタクトレンズで有名な「メニコン社」の動物部門との共同研究で、メニコン本社で白内障手術のトレーニングを受け、岐阜大学付属動物病院の手術用顕微鏡などの高度医療機器を使用させていただいて手術を行い、手術後はさまざまな眼科検査を行いその経過を論文にまとめました。



メニコン社の獣医さん指導の下、手術させていただいたワンちゃんの術後5日目の写真です。

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そんな経験もあり学生時代は特に眼科疾患に興味を持っておりました。



開業当初は、レントゲン超音波・血液検査などの最低限の医療機器をそろえるのに精一杯で、眼科用の医療機器は後回しになっていましたが、最近少しずつ買いたし、やっとそれなりの眼科用医療機器がそろいました。


白内障手術などの高度な手術は今の設備では出来ませんが、一般的な眼科診療はできるようになりました。



今現在の当院の眼科用検査機器を紹介いたします。


スリットランプ


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スリットランプとは、細隙灯とも呼ばれるもので、両方の目で見る検眼用の顕微鏡です。


スリットランプ検査では、眼を拡大して詳しく見ることができるだけでなく、両目で見ることができるため、遠近感を捕らえることができ、眼を立体的に観察することができます。点眼で瞳孔を広げ、光を当てて検査することで、水晶体や硝子体などを検査することが可能になります。



角膜に傷や障害が認められる場合には、点眼で傷や潰瘍を起こした部分を染色し、それをライトで浮かび上がらせて、より詳しい観察を行うことも可能で傷の深さまで判定できます。




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眼圧計 動物用トノペン


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眼圧検査とは、房水という液体によって保たれている眼球内圧(眼圧)を測定する検査です。


眼圧は、健康な目でほぼ一定ですが、房水の生産量と流出量のバランスが崩れると変動します。眼圧の変動は目の異常を知る重要な手がかりです。特に、緑内障を調べる際には、必ず行なわれる重要な検査です。


点眼麻酔をしてから測定しますので痛みはありません。



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眼底検査 眼底レンズとヘッドライト




瞳孔の奥にある眼底をレンズを通して観察し、眼底の血管、網膜、視神経を調べる検査のことです。


網膜剥離や眼底出血、緑内障などの目の病気を調べるときに行ないます。


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ヘッドライトは手術用のサージカルヘッドライトを使用するため、光線と視線が平行になり観察しやすく、また両手も自由に使えます。





これで通常の眼科診察で必要なものは揃いました。



もちろん当院にない眼科医療機器はまだまだありますので、そのような検査が必要な場合や白内障の手術などは大学の大先輩の動物眼科専門病院をご紹介させていただいております。