矢祭町「もったいない図書館」

「もったいない図書館」を見学してきました。図書室に勤めていることを話すと、職員の方が館内を親切に案内してくださいました。寄贈図書だけで図書館を作るということには、図書館関係者からは賛否両論があったかと思いますが、450000冊の蔵書をそろえた図書館ができたことは、かかわった多くの方のエネルギーが結晶したものでしょう。この数の図書を一気に登録、配架することを考えただけで気が遠くなります。県立図書館の指導で町民ボランティアが作業したとか。図書館内の窓ガラスには寄贈者の名前のシールが貼ってありました。
開架部分は他の公立図書館に比べるとややバランスが悪いような気はします。でも絵本・児童書が子どもたちにも使いやすい様に配置されていたり、ラベルの他に「私のイチ押し」「家読み」(借りて家で家族一緒に読んでね、という意味だとか。)などのシールが張ってあるものがあったり、図書館主催のイベントなど独自の工夫もあるようです。館内にあった「図書館だより」は37号、開館以来毎月発行している計算になりますね。図書館の他にも町内20数ヶ所に文庫を設置しているそうです。
閉架書庫の中には専門家も評価する貴重な全集類がたくさんあり、普通の公共図書館にはないような意外な専門書もみられました。多くの人が大切な本を寄贈してくれた・・と感じます。(OPACがあればもっと有効に使えるでしょう。)
残念なのは今でも町の図書購入予算がゼロであること。(そう言えば、開館当時他の自治体が「矢祭」を例に挙げて図書購入予算を削減しようとしたケースがありましたね。)これからのことについては町民の皆さんが決めていかれることでしょう。

案内してくだっさた職員の方がとても明るく生き生きとしておられたのが印象的でした。