「えー!歯、抜かんとダメですか?」

春ですねぇ。


つくしや植物の芽吹きを見るのが楽しいと書こうと思っていたら、富山県も桜開花宣言ですって!!

今年は本当に暖かいですねえ。
でも春の準備が全く間に合っていない、いんちゃんです。



歯科の診察でよく聞く言葉。


「えー!歯、抜かんとダメですか?」


僕もそう思います。
できれば抜かないで、そのまま使えればそれに越したことはないですから。


でも抜かなきゃいけない状態まで進んでしまったら、「抜歯が最善策」であることも多いのです。


例えば、ワンちゃんのこの歯。


歯周病が進行して画面左の犬歯部は歯根部の歯肉に穴が空き、画面右の第四前臼歯はたくさんの歯石とともに大きなろう孔を形成してしまっています。
あるはずの第一〜三前臼歯は脱落してもうすでにありません。


かなりの重症です。


歯が原因の膿性鼻汁、くしゃみ、歯がぐらつくことによる痛み、違和感、そしてたくさんの細菌感染、炎症…様々な問題が起きていることでしょう。


ここまで行くともはや歯はそっとそこに置かれているだけで、多くの害はあっても役目も役割もありません。
痛みを伴う再生不能の歯を、メリットもないのに残す理由はありません。


完全に抜歯適応です。


歯を残すなら、こうなるもっと前に何かをしなければなりません。


最もいいのは、歯周病になる前に「念入りに毎日の歯磨き」……なんですが、これは難しいですよねえ。
繰り返しますが、出来る人は本当にこれが一番いいです。


でも、できない人は……「最低年1回の定期的な歯科検診」と「それに伴う歯科処置の受診」が最善策でしょう。


検査も治療法も幅が広がってきています。
特にワンちゃんは、この時期の健診の機会に、ぜひ歯科検診受診してください。
当院では健康診断セットの基本項目に含まれていますよ。



病院でも、花壇のユキヤナギがいい感じ。

ピンクの蕾と小ぶりで真っ白な花が本当に美しい!
毎年の楽しみです。


すがすがしい気持ちになりますね。