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続々・ノボリゾウ日録 by 岬たく

 

2017-02-23 夜の雲

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2017-02-19 筑波山

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2017-02-15 冬の電車、鉄橋を渡る

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2017-02-12 富士山や相模湾

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 朝の八時頃に湘南平に車で上がってみる。まだ家族連れの姿はなく、カップルはひと組かふた組いるものの、あとは私のような中年〜老人男性がぽつぽつと、そこここに、合わせて四人か五人。駐車場とトイレとテレビ塔と、テレビ塔より古い展望台と、海を見渡せる藤棚のあるテラスのような場所と自動販売機。そういうこの湘南平の中の各ポイントを、順番は人それぞれに直線に結んで歩いては、ぼんやりとして、また次のどれかに直線で歩いていく。玉突きの玉の動きのようなおじさんたち。黒や灰色やベージュのダウンジャンパーを着て、少し背を丸めて歩いている。

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2017-02-11 酒匂川河口

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 十年も二十年も前から、神奈川県の相模湾沿いに走る高速道路「西湘バイパス」を走るたびに、90km/hの速度で走りながら、小田原市の酒匂川(二級河川)の河口の海に未舗装の駐車場があり、砂浜で人々が遊んでいるのが見えて、いちどあそこに行ってみたいなと思っていた。思いながら一度も行ったことがなかったが、今日、とうとうその場所に行ってきた。寒風が吹きすさび、車は何台も停まっていたが、砂浜に出ている人は少ない。それでも投げ釣りの人二名あり。

 今日は知人と正午過ぎに小田原で待ち合わせたのだが、突発的な事情が発生し、すぐに知人とは別行動となる。そこで散歩の「当面の目的」に、そのとき運よく思い出した、ずっと何回も高速道路から見下ろしてきたあの浜へ行くことにしたのだった。

 酒匂川の河口は、最後まで護岸や突堤に導かれて海にぶつかるわけではない。いや、土木学的にはそうしてあって、最後に護岸が川の両脇を抑えることをリリースしたのちに波打ち際までの数十メートルの砂浜を越える範囲で川が砂浜の中をどうくねろうが、それは砂浜のある海に川が砂浜の注ぐ場所では、そうするしかない当然のことで、これをもって河口が固められていないとは言わない、ってことなのだろう。ただ、そこに立って海を眺めたり、写真を撮る者としては、この砂浜の中で川がくねることができる自由さを見ることが面白い。実家の近くにある河口も同じだった。川はストレートボールのように海には突っ込まない状態のほうが多い。右に左に曲がってから砂浜に直角ではなく斜めから鋭角に海へと入っていく。荒天のあとと言う決まりでもあるのか、あるいは潮の満ち引きにでもよるのか、実家の近くの川では何日をおいて河口に行くと、そのくねりかたが変わっているものだった。今日の酒匂川の流れは、最後のおよそ十メートルのところから左へ左へと曲がってから約30度の鋭角で海へとたどり着いた。川の流れは思いの外早い。風があり、さざ波がたくさんできる。流れはたくさんの命からできていて、皆で同じ方向へ一斉に向かうようだ。本当は一つ一つの流れの命には、ちょっと待って、もう少しゆっくり行こうよと言う思いがあるように見える。しかしずっと等速で流れる川はもちろん時間の経過のようだ。よく見ればこの最後の流れにも場所により淀みや渦が有るのだろうか。私には淀みや渦は見えず、均一に容赦ない流れが続いていく。

 さっき知人に届いた報が、悲しみに属するものだったこと、国道1号線の殺風景な中をずっと歩いてきたこと、そう言う直前の出来事のせいもあって、川が海に注ぐのは、悲しいことに見えるのだった。そして最後の数メートルの目の前を通過する流れに立つさざ波をしばらく眺めた。

駐車場に停められた一台の軽自動車運転席の人が、窓から手を出してなにか鳥の餌になるものを投げている。それを目当てにカモメが集まっている。カモメはこの車のすぐ近くの地面に降りていたりホバリングをしている。数は少ないが烏と鳶も来ている。烏と鳶はカモメほど車に近づかない。

 河口をあとにして、ときどきスマホの地図アプリで場所を確認しながら鴨宮駅へと歩く。途中から曇りでうすら寒い。ラーメン店ばかりが目に付く。

 茅ヶ崎駅のTSUTAYAでまた映画のDVDを借りてくる。夜になってから「人生は、時々晴れ」を見る。日本語のタイトルは雰囲気を甘くしてしまう。原題には「オール・オア・ナッシング」だったか。(以降、ネタバレあり)この映画の中で、主人公のタクシー運転手が仕事をさぼって、海を見に行く場面があった。車を停めて、小石の浜を波打ち際まで歩いて、しばらく呆然としたような顔でたたずんでいた。なんだ、今日の私みたいじゃないか。

 

 映画の主人公は呆然といった感じだが、朝に見ていた旅番組の司会の某有名男優は、ゲストの旅レポの場面を見ながら口を開いている。最初はその旅レポに出てくる料理や宿や景色に魅せられて感銘をした顔なのかと思ったが、その次の旅レポでも、そのまた次のでも、ずっと口が開いて、いつも唖然としているように見えるのがこの男優なのだった。

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