MISSI'S BLOG

のんびりやってます。

「トーマの心臓」

トーマの心臓1 萩尾望都Perfect Selection 1 (フラワーコミックススペシャル)

トーマの心臓1 萩尾望都Perfect Selection 1 (フラワーコミックススペシャル)

トーマの心臓2 萩尾望都Perfect Selection 2 (フラワーコミックスペシャル)

トーマの心臓2 萩尾望都Perfect Selection 2 (フラワーコミックスペシャル)

トーマの心臓 (小学館文庫)

トーマの心臓 (小学館文庫)

★現在入手可能なのは文庫ですが、白いパーセレは判が大きく連載当時のカラーや表紙が付いてて素敵であります。フラワーコミックスはポーみたいに復刻希望したい!!!

って、おい、トーマ行きますか?
と、自分の背中を肘でどついてしまうわ。
トーマ、トーマといえば、トーマでしょ?書くといいつつ、ちょっと取り乱しておりますな。
だって、トーマの感想って言ったら文芸的な〜真面目な評論とか、なにやら難しい事語っているのが多いでしょう?そういうの読むのは好き。でも、私は根がミーハーでアホな子でした。
アホな子なりに、黙って読者していればいいのだが、書きたい病気なの。うう、なので、頭の悪い子のカンソー文です。。。。

トーマの心臓」は、エーリックが転校してくる所あたりまで、少コミ(別冊少女コミックを別コミ、週刊少女コミックは少コミと当時略しておりました。それに準じてます)で読んだ記憶がある。少年の死から始まり、小説を読むような手紙のオープニングは印象的で素敵でした。でも、なんだか地味で盛り上がらないまま、姉が雑誌を途中で買わなくなってしまった為、面白さもよくわからないままでした。
ちゃんと最後まで読んだのは、中学2年くらいになってから。単行本で。印象は一転して、面白くって一気に読んだ。
とにかく、キャラがよかった。エーリックが好きだった。あの性格が面白かった。はっきりものを言うのが気持ちよかったし、可愛かった。このはっきり言う性格はずっとぶれなくて、よかった。そして、大概の女の子同様、オスカーにときめいたwお陰で単行本1巻の後半がばらけそうですwww(古城で落ちそうになるシーンのあるあたりですね)パーセレ買ったのでもう捨てるべきだが、なんだかそういう思い出が籠もり過ぎて捨てられない(´`;)
ユーリーは、気持は分るが暗い子は苦手なので、当時は割とどうでもよかった。スマナイ。←自分の暗い性格を差し置いて言いたい放題。
歳をとって改めて読み直してから、その色っぽさにクラクラしますたん。ウツクスイ。
でも、エーリックが好きで、オスカーが好きな私からしたら、当時はただ、「エーリックよ、オスカーじゃだめなんですか?」または「ユーリさん、オスカーじゃダメなのかい?」という感想だった。なんとなくユーリーとエーリックでは可愛いカップル?だと思うけど合わないような気がしてたのは、何故だろう?

改めて読んで気になるのは、意外とアンテやレドヴィ、そしてトーマだ。
主役達と比べてアンテとレドヴィはとても人間臭い。あ、ヘルベルトもいい!
ヘルベルトのユーリーへのコンプレックスのわりに詰めが甘いのがいい。すごく好き。こういう子が大人になって一番出世するかもしれない?
アンテはトーマに遭うまでは自分が一番可愛く愛される子だったのだと思う。
憎たらしい子であったが、なんとなく人間臭いヤツだった。そして、レドヴィはよくわからない子だった。たぶん本編では語られなかった彼なりの過去とうかストーリーがあったのだろう気がする。彼は彼の罪を背負って生きていくのかな?そんな彼はトーマがとても好きだったんだよね?もしくは日陰的な自分の信仰として神聖化してたのかもしれない。なんとなくわかる。わかるよ。

トーマは、アンテの気持をわかってた気がするし、レドヴィの心も理解していたような気がする。(いつか、レドヴィがあの詩片を見つけ、ユーリに届ける事を見越してる?)本当に天使みたいな子だったんだろうなと、思う。
見た人を幸せにするような美しい子なのに、驕らないんだな。でも、確かに、そういう子は、人が自分の表しか見てないことに気付いたり、自分に向けられる態度と、醜い者への態度の豹変を目の当たりにして、普通の人より人間の裏表を見てしまうのかもしれない。
人の寂しさを理解し、ユーリの傷ついた心を理解した、トーマ。(推測ですが、トーマの決死の覚悟は、やはりユーリの傷ついた原因を知ってたんじゃないかな?そもそもヤコブ館の常連だったし、退学した4人かその親しい誰かから聞きだす事もできたかも?)
だとしても、やっぱ、この子は天使なんだな。って思う。
それで、この世界に生まれ、出会った人を救うんだね。

ああ、しかし、やっぱ後半の流れは本当に萩尾先生ってば、天才的ですね。
わがままなマザコン少年が、周囲に振り回されながら、友達や人を好きになって成長していく。心を閉じてたユーリが、見守る相手が出来て徐々にほどける感じとか。また、ユーリを見守ることしか出来ないオスカーとか(うう、カワイソウ)。人を好きになる気持は、いいよねーと、年寄りもしみじみ思うのでしたw
オスカーといえば、(エーリックがトーマの詩片の挟んだ本を隠そうとしてるのを見つけて〜とかの後)何気ユーリに告白してるんですが。パン配膳しながら。関係ないワシ、照れる。
ユーリはその後エーリックに羽根をあげるって言われるし。
ユーリーは、ほんと、素直に愛を受け取らんと、ファンに殺されますわね。ってか盆じゃないボンへ行ってしまうのですが…
不器用だけど、また、友達のもとに帰って行きますよね?
ああ、しかし、本当にね、お話もですが、絵もね、めちゃ素晴らしすぎていいですね。
エーリックはエーリックで軽くて本当に羽が生えてるみたいですし、オスカーはいちいちポーズ決まってるし、悩めるユーリは美しく悩んでますし。この悩んでるよ〜という抽象的なのを絵にするの、萩尾先生、上手過ぎだよね。
それから、それから、トーマは天使だったのです...(*´∀`*)フフフ、「みどりの指」のラストを思い出したわ。

みどりのゆび (岩波少年文庫)

みどりのゆび (岩波少年文庫)