来る来る詐欺か?台風12号@東京

台風が来るぞ来るぞ、とニュースで脅かされている割には、雨はたいしたことなく、青空が顔をのぞかせ、日も射した。うーん、これからどうなるの?

京須偕充『こんな噺家は、もう出ませんな』読了。
最近、やたらと「昭和の名人」が落語の出版やCDなどに使われることへの、京須さんなりの名人論、かな?
結局、近代以降の落語の名人を三遊亭圓朝と定義すると、昭和には「名人」はいなかった。みんな何かがもうひとつ足りなかった、ということか。
そのことを、明治から志ん朝没まで、この100年の落語の状況を縦横無尽にひきながら、論じている。
京須さんぽい、ちょっとひねった文体が、一読で全体を理解するのは、わたしには荷が重い。ただ、それぞれのエピソードが面白いので、読んでいて苦痛ではない。
折に触れて読み直して行く本。

こんな噺家は、もう出ませんな 落語[百年の名人]論

こんな噺家は、もう出ませんな 落語[百年の名人]論

NHK Eテレで6月演舞場の仁左衛門さんと千之助ちゃんの「連獅子」OA。しかーし、この番組の悪習で、前シテが花道を引っ込んだところで、スタジオにおりてMCふたりのどうということのない感想と、解説者の見所紹介がはさまる。そのため、「宗論」の前半カット。解説も含め、尺調整は前後のスタジオでやってくれ〜。初心者のためというなら、副音声とかデータ放送とか、別の方法があるのでは? どうしても長過ぎて、仕方なく「宗論」を切るというのなら我慢もできるけれど、読にも薬にもならないMCの感想なんて、いらないから!
締めのインタビューで千ちゃんが「新しい歌舞伎座ができたら、すぐに踊りたい」と言っていたが、おばちゃんもぜひ拝見したいよ〜。
来週は、三津五郎さまの「魚屋宗五郎」らしいけど、これもまたぶった切られるんだろうな…。あのつまんない寸劇、なんとかならんですかね?