JR中央線 三鷹 (武蔵野市、吉祥寺) 所属税理士の日記

JR中央線、三鷹にある税理士事務所、宮内会計事務所に勤める所属税理士です。 税法や会計など、特に重要な話を抜粋したミラーブログです。

ビットコインの分裂/分岐

JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。


先月の頭から1か月くらいをかけて
4回+1回で説明をしてきた
ビットコインについて、大きな動きがありました。


以前から噂されていた8月1日の「ビットコインの分裂」。


「分裂」ではなくて、もう少しニュアンスとしては穏やかな
「分岐」という表記も使われていますけれども、
これは要するに、以前のエントリビットコインというのが
ネット上で分散されている「元帳」であると書いた、
その「元帳」が記入の途中で2つ以上に分かれてしまう、
そういうことなのだと考えていただけばいいかと思います。


ビットコインが使っているブロックチェーン技術というのは
基本、運営ルールの変更などで複数の「元帳」が
できてしまったとしても結局それぞれは統合されて
残るのは1つの「元帳」だけになるというものでした。


しかし、8月1日に発生が予想されているのは、
ビットコインが発明されて以来初めてと言われる
運用ルールの大規模な分岐だということ。


それ故に、今回別れた「元帳」は統合されること無く
そのまま分岐されたまま、それぞれに別の
独立された「元帳」として管理が進んでいくという
ことになるだろうとされているのですけれど……


それぞれのルールを支持する層の対立を
調停する中央管理者がそもそも存在しない、
というビットコインの大きな特徴の1つが
裏目に出た部分も、あるのかもしれません。


この辺りの経緯は、少し専門的な内容ですが、
「bitcoin news(ビットコインニュース)」の
以下のコラムにかなり丁寧に書かれていますので、
興味があるという方は貼り付けたURLのリンク先を
読んでみるというのもいいかもしれません。


「「ビットコイン分裂」の真相と深層」 山粼大輔


日本国内の仮想通貨交換業者の団体である
日本仮想通貨事業者協会(JCBA)は
この動きを受けて対策を練っていたのですが、
結局、各仮想通貨取引所がその時期において
営業を続けた場合に起こり得る混乱を回避すべく、
8月1日午前0時よりビットコインに関する
受け入れ及び引出に関連する取引を全面的に
停止とすることを7月18日に発表しました。


そのリリース画面のスクリーンショットを貼ります。



8月1日に予期されるビットコイン分岐危機に向けた対応について


こちらもリンクを設定しておきましたので、
よろしければご一読いただければと思います。


ここで停止されるのはあくまでビットコイン
関係するサービスの受付だけであって、
それ以外の仮想通貨などのサービスは
通常通りに営業されているとのこと。


また、この取引受付の停止がいつまで続くかは
明確にされていませんが、仮に混乱が収まり
取引が再開された時に、保有していたビットコイン
データが無事に新しい「元帳」に引き継がれて
いた場合にはその引出の依頼には可能な限り
応じる予定だとアナウンスされていますけれども、
一方で、コインの売買を継続しない可能性も
残されることには留意してほしいともされています。


損を承知で、いま現在保有しているビットコイン
円などの法定通貨もしくは他の仮想通貨に換えるか、
それともリスクを承知でそのまま保持し続けるか、
そこの判断は自己責任ということになりますが、
難しい判断を迫られることになっていますね。


ただ、私は個人的には、仮想通貨事業者協会の
「顧客資産を可能な限り保護するために」
今回の措置を採ることを選んだという姿勢には、
全面的に賛成であり、支持したいと思っています。