朝焼け

どこからともなく
鳥のさえずりが聞こえ始めた

カーテンの隙間から
そっと窓の外をのぞき見ると
朝焼けで茜色に染まった雲が
静かにたなびいていた

思わずはっと息をのむ

昔から見慣れた景色なのに
ただ無心で眺めているだけで
心が洗われるような気がする

やがて窓から差し込む
柔らかな日差し

そんなところにいないで
早く外へおいでよと
誘っているかのような
眩く暖かな光のベール

溢れる涙をぬぐうこともできず
ただいつまでも立ち尽くし続けた

ティータイム

異国の街での
一人きりのティータイム

微笑みながら
見つめ合う恋人たちに
なぜか胸が痛む

あなたは今
どこで何をしているの?

忘れるために
旅に出たはずなのに
思い浮かぶのは
あなたのことばかり