固有の領土

新学習指導要領:解説に「竹島」記載 「固有領土」は避ける−−中学校の解説書公表(毎日新聞)


この問題に関しては何だかんだ言っても当面解決の見込みはなさそうなわけで、やや冷めた気分で見ています。まあ、実効支配しているのが韓国なんですから、解説書に載せるくらいは大目に見てほしいもので。


ところで、こういう話が出て来るたびにちょっと気になりますのは、「固有」の領土とは一体何かということだったりします。単純に見れば「固く有する」、辞書的には「本来持っている」ということになるんでしょうが、だったら「固有じゃない領土」というのがありうるんですかね?


たとえば、北海道なんてほとんどは江戸時代後期になってから領有したようなもので、日本の歴史から見ればほんの短い時期です。豊臣秀吉徳川家康も、本州九州四国の平定を持って「天下統一」と認識していたわけで、北海道が「本来持っている」対象に入るのかどうか、厳密に考えれば怪しいような気がするんですが、どうでしょう。


まあ、「北方四島は日本固有の領土」と外務省も書いてますので、ケチをつける気もないのですが、どうも「固有」という言葉自身には大して意味がない、単なる装飾ではあるまいか、という疑問の起きるところなのですよ。は「竹島は日本の領土」で言葉的には必要十分だったりしませんかね。

「機動戦士ガンダムUC (4) パラオ攻略戦」

いつもながら福井さんの書く人物像は熱いです。情念が濃いって言うんですかね。パラオの協会で、そしてモビルスーツに乗って宇宙空間で交わされたバナージとマリーダの会話は胸に迫ります。小説中のキャラクターの話であるのに「人と人との出会い」がどれほど人間にとって大きく、理屈ではない勉強をさせてくれるかということが伝わるのがすごい。


さて、物語のほうですが、フル・フロンタルが意外とあっさりと素顔をさらしました。といっても、挿絵もない描写だけだと良く分かりません。このへんは福井さん計算してやっているんでしょうねえ。うまいことです。まあ、セリフからするとやっぱりフルはシャアの真似をしている別人のような気もするんですが、それだけの人材であることも確かではありますね。


ミネバを連れ出して地球に向かう役をリディがになうことになるのは意外でした。ミネバとうまく行くのは難しそうでありますが、バナージだけが彼女を心配しているわけじゃない、ってことで主役級の働きを見せそうですね。


法的な正統性は連邦政府にあり、ネオ・ジオン側がテロリストでしかありえないとしても、宇宙移民の差別は終わらず。この状況に対して、一体どのような結末を、物語は迎えることになるんでしょうか。