2011-04-24(日)
「まほろ駅前多田便利軒」(大森立嗣監督)
東京都から神奈川県へ突き出るようにある街・まほろの駅前で便利屋「多田便利軒」を営むバツイチ三十男・多田(瑛太)。ある年の始め、多田のところに中学時代の同級生だった風変りな男・行天(松田龍平)が転がり込んで来る。
仕事やトラブルを通じて、多田と行天は自称コロンビア人娼婦のルル(片岡礼子)とハイシー(鈴木杏)、小学生の由良(横山幸汰)達と出会う。一見正反対ながら、徐々にコンビとなって行く二人。そして、多田と行天の背負っている過去も次第に明らかになって行く……。
三浦しをんさんの直木賞受賞作を大森立嗣監督が映画化した作品。
主役の二人はそれぞれに過去の傷を抱え、彼らがかかわることになる人々もまた、恐らくそれぞれの傷を抱えているに違いなく。ルルとハイシーも、由良も、ハイシーのストーカーの山下(柄本佑)も、もしかしたら若き裏社会のボス・星(高良健吾)も、刑事の早坂(岸辺一徳)も色々抱えているのかも知れず。
それでも人は人にかかわろうとするし、必要とされたいと思うし、やり直そうとする。ゆるやかな時間の流れ(この映画は多田と行天の一年間を描いてます)の中で、じっくりとそんな思いを描いています。決して彼らは人生の表通りを歩いてるわけではないというか、むしろ裏通りに片足突っ込んでますが、それがまた明るいばかりじゃない人生の現実を見ているようで。瑛太さんと龍平さんの間の空気感がまた絶妙なんですよね。
ところで主役の二人もそうですけど、この映画、結構曲者な俳優さんが出てますね。一徳さんや松尾スズキさん、本上まなみさんとか。……つーか、一番曲者なのは監督の父である麿赤兒さんと、監督の弟である大森南朋さんだったりしますけど。*1
さて、一か所、劇場中が大笑いしたシーンがありました。原作にもあるシーンなんだけど、キャスティングによってメタなギャグになってしまったというか。あれは笑うよ。


