とらドラ・スピンオフ2! 虎、肥ゆる秋:竹宮ゆゆこ

リアルに“痛い”話が満載な短編集。
「虎、肥ゆる秋」。大河が太る話。作者の実体験が元になってますか? ヒロインが小太るってラブコメにあるまじき展開…。亜美ちゃんかわいい。
「春になったら群馬に行こう!」。雰囲気が富士ミスっぽい。「描きかけのラブレター」とか思い出す。L・O・V・E。春田の株が上がりっぱなしな話。あと、ぶっこわれた絵画を見てなにより先に展示方法を考えるイケメン君も地味にかっこいい。もうこの話で一冊書いて欲しいくらいだよ。
「THE END OF なつやすみ」。散髪する話。大河を勉強会に誘って断られたあともしつこく竜児(だけ)を呼び出そうとする亜美ちゃん超かわいい。
「秋がきたから畑に行こう!」。台風一過で芋を掘る話。オチが弱い気がする。
「先生のお気に入り」。若かりし頃の独身(30)の話。引きこもりにちょっと優しくしたらプチストーカーされたでござるの巻。痛い。彼氏に別れ話を持ち出されて内臓でろーんのくだりは神だと思った。痛すぎる。さらにそんな電波野郎でも結婚できたのに独身(30)はいまだ独身という事実が傷を抉る。今回の短編の中でいちばん痛々しいですな。