原点回帰ウォーカーズ2:森田季節

二巻目にして短編集。
「天之下芝蘭よ、愛を描け。」。超美形アイドルのフェロモンにやられて動けない芝蘭さんが妙にエロい。1巻を読んだときも思ったけど、「芥川賞直木賞も受賞した天才小説家」というキャラを小説家が書くのって、かなり冒険というか危険だよなぁ。しかも芝蘭さんが実際に書いたその作品が作中作として登場してるわけで。どんだけ挑戦者なんだよ森田季節。あと、芝蘭さんってそれこそアイドルの洗脳を一発で解くような小説を書くくらいの天才だと思ってたんだけど、今回の話を読んだかぎりではわりと普通の「すごい作家」レベルの人のようで、そのギャップに萌える。
「渡会竜太朗は呪い殺す。」。物理さんが竜太朗を押し倒すくだりが妙にエロい。つか結局デレるのかよ。ひたすら回りくどく長ったらしい惚気話を聞かされた気分だよ。ひどいよ。しかも既に『ああっ女神さまっ』状態で同棲中かよ。なんて勝ち組なんだ。1巻の扱いから可哀想な奴だと同情的な気分になっていたのに。裏切られた気分だよ竜太朗くん。お幸せにな!
久我原いすみはしばかない。」。いやぁもう全体的に激しくエロい。惚れ薬パニックという古典的なネタながら、ツンギレ先輩という騎士を置くことでアクセントを付けている。というわけで百合。あえて男を出さずに女生徒ばかりがアキラちゃんに迫る展開GJ。そして久我原さんが男前すぎてたまらん。だがアキラちゃんは俺の嫁
「足利アキラは嫉妬する。」。タイトルどおり、アキラちゃんが嫉妬する話。ページは少ないけど良質のプチ修羅場を楽しめる。山崎め。幸せな奴。