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WATERBIRD

サブブログ:WINDBIRD

2010-01-16

[]文学少女見習いの、初戀。:野村美月

本編はラスト10ページから始まります。

…というのは冗談にしても、サプライズ気味に載ってた美羽様の短編に俺歓喜。

ヒロインはそのままに主人公を入れ替えて仕切りなおした新シリーズ(注:ヒロインは心葉くんです)。前作は「踏み込みたがらない語り手」と「語りたがる探偵役」のコンビで、故に遠子先輩が真相解明とお説教を両方とも担当していたわけだが、今作では「踏み込みたがる語り手」と「語りたがらない探偵役」の組み合わせで、真相解明は心葉くん、お説教は菜乃と、仕事が分担されているのが良かったと思う。遠子先輩は、個人的にはやっぱり、なんかこう、「でしゃばりすぎだろ」感が拭えなかったんだよなぁ。「心葉くんの嫁は遠子先輩しかありえない」などとは夢にも思えないおかげで、菜乃は素直に応援できるよ。がんばれ。

で、今回の題材は『曽根心中』。はいこの時点で明るい話を想像できないですね。明るい文学少女なんてこれまでにあったかという感じだけど。心中約束した二人、けれど別の少女心中した少年、取り残された彼女。はたして彼の真意は? 朱里さんの心情を思うと切なくなる。純愛的な意味でも年齢的な意味でも。どれだけ鯖を読んだの…? あと朱里さんから漂う非コミュの匂いが非常に好ましいです。

2009-01-24

[]文学少女と恋する挿話集1:野村美月

文学少女と恋する牛魔王」。柔道部文芸部が心葉くんを巡って争う話。心葉くんが可愛い。牛園さんは絵に描いたような脳筋馬鹿だけど、なんかなぁ、こういうキャラ微妙だな。

文学少女今日おやつ更級日記』」。ウェブ掲載の短編。まあほんとに10pくらいの短いお話で、特に感想もなく。

文学少女革命する労働者」。ボート部と文芸部が共に体制を打倒する話。このボート部のコーチも、なんかなぁ、作者の中のマッチョな男ってこういうイメージなのかな。

文学少女今日おやつ万葉集』」。バレンタイン話。伏線を張り張り。

文学少女と病いがちな乙女」。バレンタインパート2。第三者視点なのが面白い。そして万葉集伏線がいまここに。こういう話を読むと、最初から遠子先輩と心葉くんってラブラブだったんじゃねぇかとか思うなぁ。

文学少女今日おやつムギと王さま』」。省略。

文学少女と歩き下手の人魚」。さてさてメインディッシュですよ。美羽さまが図書館子どもたちに絵本を読んであげる話。やっぱ美羽さまの底意地の悪さと理不尽な我儘は最高だな。芥川くんも、もうマゾなんじゃないかってくらいに美羽さまに尽くしてて、本当に良い奴だし。でも俺としては、彼らには永遠に、芥川くん→美羽さま→心葉くんという一方通行関係のままでいてもらいたいんだよなぁ。美羽さまが普通女の子なっちゃうなんて…耐えられない…。

文学少女と扉のこちらの姫」。遠子先輩と麻貴先輩の出会いの話。部長さんの意図がちょっとよくわからなかった。たぶんなんでも自分の内側に溜め込んでそのうち爆発しちゃう人なんだろうなぁ。

文学少女浮気預言者」。ヤンデレを追い求める流人くんの話。ああ、ちくしょう。麻貴先輩と流人くんはお似合いだなぁ、と初めて思ってしまった。本編を読んでたときは否定派だったんだけどなぁ。

文学少女今日おやつ 特別編『スノーグース』」。後日談的な。らぶらぶだなぁ。

2008-09-07

[]文学少女と神に臨む作家 下:野村美月

うへ、ここまでドロドロにやってきたのに、ちょうきれいにおわってしまった。卑怯なくらいすっきりしている。すげえ。

一気に遠子先輩が、他のヒロインを抜き去っていったなぁ。おそろしい末脚だ。琴吹さんと広く明るい道を歩くか、遠子先輩と別れて狭く暗い道を進むか。どうしたって心葉くんは小説を書く道を選ぶわけで、となると、琴吹さんが敗れ去るのはとうに決まってたんだなぁ。琴吹さんは、かわいそうだけど、振られて泣いてるほうが、絵になると思う。不幸が似合う子。

結衣さん・叶子さん・文陽さんのいざこざは、結局、ツンデレすぎたのが全ての原因ですか。ツンデレが悪いんだ。ツンデレは病気なんだよ。ツンデレババア萌え。この親世代の話を読みたいなぁと思う。きっと百合百合で修羅場な話になるに違いない。

そして竹田さん怖いよ竹田さん。今回いちばんフリーダムだったのは彼女だと思う。なんで何もなかったことになってるんだ。こわいよー。

とにかく、なんとかハッピーエンドっぽく終わったのは良かった。あとは短編集とか外伝が出るらしいのでそれも期待。

2008-09-05

[]黒猫の愛読書I -THE BLACK CAT'S CODEX- 隠された闇の系譜:藤本圭

スニーカーの新人さんその2。その1の『放課後の魔術師』と雰囲気がかなり似ている。

主人公はおとなしくて目立たなくていつも本を読んでいる陰気な少女。でも眼鏡を外すと美人。優しかった祖母、快活な友だち、そして意地悪な男の子。出会って恋をして成長する。最後は眼鏡をコンタクトに変えるオチ。一昔前の少女漫画を読んでいるような気分。乙女チックすぎる。

『嵐が丘』をモチーフにしているあたり『文学少女シリーズ的な匂いを感じる。「書籍物」というか「読書物」というか。『文学少女』が完結したと同時にこういう作品を送り込んでくるのはもしかして後釜狙いとかそういう意図があるのだろうか。ないのだろうな。昨年の『リンネ!』も読書物だったし、『放課後の魔術師』も小説が重要アイテムとして出てくるし。単にスニーカーがそういう作品好きなだけなのかも。

それでいて魔術の設定は、オカルティズムやら何やらに則ったけっこう本格的なもの。重厚な感じ。

総合的に見ると、少女漫画パート→サスペンスパート→伝奇ファンタジーパートという三段変化になっているんだけど、これが意外に自然で、詰め込みすぎ感はあるものの、上手くまとまっていると思った。

2008-05-10

[]文学少女と神に臨む作家 上:野村美月

いよいよクライマックス。「本を食べる」というこの作品最大のファンタジー要素をどう片付けるのか、遠子先輩は本当に幽霊なのかもとか、遠子先輩が本を食べるのは一種の拒食症なんじゃないかとか、いろいろ考えていたんだけど、そこらへんはなんだか普通にスルーされていたので肩透かし。まあいいですけど。

今回は流人くんが頑張りすぎでラスボスみたいになってるな。いいぞもっとやれ。しかし麻貴先輩は俺の嫁だ。美羽様は丸くなったとはいえまだまだ存在感があるし、竹田さんは流人くんに引きずられるようにしておかしくなってるし、なによりこれまでまともだった遠子先輩まで暗黒面に落ちてしまったのが大きい。ダークサイドのバーゲンセールです。みんながみんなどこかしら病んでいて、その中で琴吹さんだけがまともすぎるくらいまともで、彼女はほんとある意味で異常だな。

次は「神に臨む作家」の下巻にしてシリーズ最終巻。期待。